検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:18,206 hit

第8話 ページ8

「…」





乱数に可愛いと言われ顔を真っ赤に染めるAさん


それを見ただけで心が苦しくなった





嫉妬なんて、いつぶりだろうか






「A…さん」




小生はいつの間にかアナタに惚れていたようです


…元気になってくれると思い乱数達を紹介したが…嫉妬で頭がおかしくなりそうだ






「夢野さん、診察のお時間ですよ」


「はい」




はやく


Aさんに会いたい























コンコンとドアをノックして返事が来るのを待つ


…しかしいつまで経っても返事は返ってこない




もしかしたらいないのか…?そう思いドアに耳を傾ける




すると中からは誰かが苦しんでるような声が聞こえてきた





バンッ!!




「Aさん…!!Aさん!大丈夫ですか?」


『ごめ…なさ、だっ…大丈夫…い"っぁ"あ…』


「今呼びました、ゆっくり呼吸してください」


『はぁっ…はぁ…』


「頭が痛いんですか?」


『すこ…し…』


「無理しないでください。…大丈夫です、私が傍にいますよ」


『…幻太郎…さん…』


「ん、どうかしましたか?何か欲しいですか?」


『手…握って、くれませんか』


「ええ、いいですよ」





ギュッと強くAさんの手を握る





『ん…幻太郎さんの手は…やっぱり、凄く安心します』



そう彼女は笑顔で話した



「っ…」




すごく顔が熱くなるのがわかった


するとドアが開き何人かの看護師さんが入ってきた




『頭が少し痛くて…』




ゆっくりと手を離そうとするがAさんは手の力を緩めようとはしなかった



「Aさん…??」


『…お願いします、暫く手を握っていてください』


「でもよろしいのですか?」


「大丈夫ですよ、握っていてください」


「…はい」





…??


手が…少しだけ震えてる





『…』


「…Aさん、少しだけ手の力を緩めてくれませんか?」


『っごめんなさい…痛かったですか?』


「いえ。…はい、これでいいです」




指を絡ませ再びぎゅっと握ると嬉しそうに笑った




『…ありがとうございます』




暫く手を握り診察が終わるのを待つ




「では、失礼します」


「…大丈夫ですか?」


『はい、もう平気です』


「よくあるんですか、これは」


『たまーに。…でもあんなに痛いのは初めてです』


「でも問題はないようでよかったです」


『本当にありがとうございます』


「気にしないでください。…暫く、このままでいいですか」


『はい』





___

第9話→←第7話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
86人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆる - 面白かったです!! (2020年8月19日 9時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
しゃか(プロフ) - ニケさん» こちらこそ最後まで読んでいただきありがとうございます…!! (2020年5月7日 8時) (レス) id: 69f25d052a (このIDを非表示/違反報告)
ニケ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます (2020年5月3日 9時) (レス) id: e4acd479d7 (このIDを非表示/違反報告)
しゃか(プロフ) - イカ娘さん» 読んでくださりありがとうございます!! (2020年3月16日 7時) (レス) id: 69f25d052a (このIDを非表示/違反報告)
イカ娘(プロフ) - とても素敵なお話で勇気づけられました。ありがとうございました! (2020年3月15日 11時) (レス) id: 9b4f71d253 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しゃか | 作成日時:2019年3月2日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。