第4話 ページ4
「…それでその後に」
「Aさ…あっ申し訳ありません」
『どうかしましたか?』
「診察の時間です」
『あ…もうそんな時間か…夢野さん、ありがとうございます。すっごく面白かったです』
「それはよかったです。…では、小生は自分の病室に戻りますね」
『はい』
「また明日、Aさん」
『…はい、また』
Aさんはとても嬉しそうに微笑んだ
幻太郎の顔は見えていないが幻太郎も優しく微笑み病室から出ていく
・
・
『…』
「…わっ!!」
『ひゃっ!!…びっ…びっくりした』
「はははっ…まさかひゃっなんて声が出るとは思いませんでした」
『うっ…だっていきなり声かけるから…おはようございます。夢野さん』
「おはようございます。今日は何の夢を見ましたか」
『昨日と同じく何も見てません。夢野さんは?』
「小生はとても面白い夢を見ましたよ、聞きますか?」
『聞きたいです』
「小生は囚われの姫、そして助けに来てくれる帝統というギャンブルが大好きな王子がいるんですよ」
『はい』
「助けてくれるはずが賭場に行くからまた明日、と手紙を飛ばし来なかったんですよ。ですので自力で脱出しぶっ飛ばすっていう夢を見ましたよ」
『はははっ、その王子はダメですね』
「ええ本当に困った王子ですよ。お金がなくなれば幻太郎幻太郎…はぁ」
『…その感じだと本当に帝統という方はいらっしゃるんですね』
「ええ、友人です」
『ご友人でしたか。…お金がないんですか?』
「ギャンブルが好きですぐになくなるんですよ」
『ギャンブルか…』
「どうかしました?」
『あ…いや…』
「??」
『…競馬とか、行ってみたいなって思ってるんですよ』
「競馬?」
『はい』
「…では退院したら行きますか?」
『え…でも』
「行きましょう、Aさん」
『…ふふ…じゃあ幻太郎さんよろしくお願いしますね』
「ええもちろ…ん?幻太郎?」
『いやでした?』
「あぁいえ。…嬉しいです」
『よかった。あっ幻太郎さん、そこの引き出しに飴があるんですよ。取ってくれますか?』
「はい。…どうぞ」
『ありがとうございます。…ん、はい』
「いいんですか?」
『もちろんですよ。味は大丈夫ですか?』
「いちご味、大丈夫です。…いただきますね」
『よかった…』
「ではお礼にとっておきのお話を」
『とっておき…?なんですかっ!』
___
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ゆる - 面白かったです!! (2020年8月19日 9時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
しゃか(プロフ) - ニケさん» こちらこそ最後まで読んでいただきありがとうございます…!! (2020年5月7日 8時) (レス) id: 69f25d052a (このIDを非表示/違反報告)
ニケ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます (2020年5月3日 9時) (レス) id: e4acd479d7 (このIDを非表示/違反報告)
しゃか(プロフ) - イカ娘さん» 読んでくださりありがとうございます!! (2020年3月16日 7時) (レス) id: 69f25d052a (このIDを非表示/違反報告)
イカ娘(プロフ) - とても素敵なお話で勇気づけられました。ありがとうございました! (2020年3月15日 11時) (レス) id: 9b4f71d253 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃか | 作成日時:2019年3月2日 13時