奇跡 .夢野幻太郎. (ページ2)

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第2話ページ2

「たく…大丈夫かよその手」

「まーさか幻太郎がこんな大怪我するなんてね～!!」

「これでは小説は書けませんし…困りました」

右手を見つめながら言うと顔を覗かせてくる可愛い男性

「まーまー､暫くは休めるんだしさ!ゆっくり休んでよ!!幻太郎!!」

「そうだな､お前ずっと小説書いてたし疲れてるだろ｡お見舞いだって来てやるから」

「別に帝統は来なくてもいいです」

「んだとぉ!!」

「しーっ!ここ病院だよ!!」

「嘘ですから｡…来てもお金は貸しませんからね」

「わっわーってるよ…」

「じゃあ僕達そろそろ行くね!!」

「ええ､ありがとうございます｡乱数､帝統」

「じゃあまったね～!!」

「またな～」

…さて…やっと静かになった

まぁあの騒がしさも悪くはない…

「…はぁ…喉が渇いた」

ベッドからおりて病室を出ていく

確かこの先に…

ドンッ!!

「っ…」

『いっ…て…』

「っ!申し訳ありません､大丈夫ですか?」

『あ…も､申し訳ありません…』

「…?」

なんだ…?

どうして目が合わない?

『あ…あの…あれ…いない…?』

「…もしや､目が見えないのですか…?」

『いっいた…あ､すいません…そうです｡なので気をつけていたんですが…』

「気にしないでください｡…足大丈夫ですか?」

『大丈夫です｡アナタも…えっと』

「腕を怪我してますが大丈夫です」

『あぁ…すいません』

「大丈夫ですよ｡…立てますか?」

『はい｡…ありがとうございます』

「いえいえ､病室に戻られるんですか?」

『そうなんです』

「どこですか､送っていきますよ」

『そっそんな!!いいですよ!!』

「いいですから」

『す…すいません』

「いえいえ｡…お名前聞いてもいいですか?」

『Aです』

「私は夢野幻太郎と申します」

『夢野さんですか｡素敵ですね』

「Aさんも素敵な名前ですよ」

『ふふ…ありがとうございます｡えっとたしか番号は…』

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