図書室の彼女『 雲雀 恭弥 』

45話 ページ45

「ケーキ誰に渡すつもりだったの」


『いや…誰にも渡す予定はなかったけど』


「さっき渡そうとしてたでしょ」


『教室出て自分で食べようとしたら捕まって』


「ふーん…じゃあそれ僕が食べるよ」


『えっダメだよ｡美味しくないと思うし』


「ふーん､さっきの草食動物は良くて僕はダメなんだ」


『いや…だってくれる人いないって言うから…』


「いいからはやく」


『…はぁ…不味くても文句言わないでよ?』


「不味かったら咬み殺す」


『いややめて文句でいいです』


「ん」


『…美味しい?』


「まぁまぁだね」


『ま､まぁまぁ…』




雲雀に少し期待したけど…はぁ…期待した私がバカだったか…




「…嘘､美味しいよ」


『今言ったって信用出来ないっての…どうせ美味しくないんでしょ…』


「はぁ…こっち来て」


『…なに』


「はやく」


『だからなんの用…ッ!?!!?』


「ン…ほら､美味しいでしょ」


『なっ…な､なっ!??!!?何して!!!』




えっ?え!?なに!!??!?


今私雲雀にきっ…きっきききっキスされた!?

あれっきっキスってあれだよな唇が重なることを言うんだよな…えっ…




「固まってどうかしたの」


『いっや…今､何して…』


「君が美味しいって信じないから」


『だからって…するか…というかあれで味なんてわかるわけないじゃん…』




熱い…熱すぎる顔が熱い熱い…





「…ほら､食べてみなよ」


『はぁ…いただきます』


「ん」


『んー…まぁ悪くない』


「でしょ」


『雲雀ってケーキとか食べるんだ』


「君のだから」


『なに?』


「Aのは全部僕のものだよ､誰にも渡さない」


『…え?』







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