図書室の彼女『 雲雀 恭弥 』

35話 ページ35

「あれ､どっか行くの?」


『あー学校』


「学校?」


『友達と学校で待ち合わせしてるから』


「今日結構雨降ってるから気をつけなさいよ」


『ありがと姉さん､じゃあ行ってきます』





ほんと雨ひどいな









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「…」


『いた､雲雀』


「そこ座っていいよ」


『ん｡…どう?誰か来た?』


「誰も｡…はい」


『??』


「…前に面白い本があったら教えてって言ったでしょ」


『あっ!ありがとう､次はちゃんと1週間借りるからね｡…というかなんで前あんなすぐ返してって言ってきたの』


「別に特に理由はないよ」


『なにそれ…まぁいいや､今回は1週間借りるからね｡…外大雨だけど来るのかな』


「さぁね」


『えっどこ行くの』


「君には関係ないでしょ」


『全く…ここで待ってるからね､いってら』




雨なんかさっきよりもひどくなってるな


今日は早めに帰らないと






『…やる事が｡あっこれ読むか』









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『来なかったね､雨またひどくなってきたからそろそろ帰るよ』


「…そう｡気をつけてね」


『え???』


「なに」


『今気をつけてねって…えっ』


「…うるさい､咬み殺すよ」


『いつもそうだな…じゃあね』






…まさか雲雀からあんな言葉が出るなんて



なんか嬉しい







「あのーすいません」


『っ…はい?』


「この辺に大野さんって方いらっしゃいますか?」


『すいません､この辺に住んでないので…』


「あぁそうですか､ありがとうございます」


『いえ』





…なんだ､あの人



いいや…早く帰ろ







「…」


『…っ!?!!?』




歩き出すと突然肩を引っ張られ口元を何かで覆われた

すぐに逃げようと抵抗するが段々と足や手に力が入らなくなる






『だれ…か……』









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