ぶつかった相手は893(碧棺左馬刻)

21 ページ21

「落ち着いたか」


『…はい､あの…ありがとうございます』


「気にすんな」



そう言って離れ私の頭をポンポンと撫でる


その行動に私は顔を真っ赤にさせてしまう




「ふはっ､赤」


『み､見ないでください…』


「やれやれ…もう2人の世界ですね」


『あ…すいません…』


「2人は恋人同士なのか?」


『なっ!?!!ちっちがい』

「まだなってねーよ」


「む､そうなのか」


『はぁ…はあっ!?まだ!?!!?』



目を見開いて声を上げると左馬刻は腹を抱えて笑い出す



「冗談だっつの」


『う…やめてくださいよ…』


「わりぃ｡…んで銃兎､これどうする」


「前のやつから指紋は採取できなかった｡もしかしたら今回も結果は同じかもしれないが調べてもらう｡…この手紙に書いてることが本当ならいつかAさんの家に来るってことですよね」


『…どうしよ』


「家､来るか」


『え!?』


「…嫌ならいいけどよ」


「小官のところでも良いぞ」


『えっ』


「毎日たくさんご馳走を作ってやる」





その時に頭に思い浮かんだのはたくさんの虫料理


理鶯さんはめちゃくちゃいい笑顔




『そっその……会社に行かなきゃ行けないし､森から出るとスーツが汚れそうなので…左馬刻さんのとこで､いいですか?』


「それもそうか…」


「そう…だな…それがいいな……一応Aの家見とけよ」


「わかってますよ｡…ではそろそろ行きましょう」


『はい｡…理鶯さん､料理は今度またご馳走してください』


「!!あぁ!」



うわお目が輝いている…




『…左馬刻さん､暫くよろしくお願いします』


「おう」




そして今日から暫く左馬刻さんの家で過ごすことになった







___

22→←20

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す