幼馴染『山田二郎』

にじゅうごわ ページ25

『んんーー…これ…か｡…うわっ!!』


「ふはっ､お前顔に出すぎ」


『うっさい…ん､翔』


「…これ!あっやった!!」


『おお､翔一番にあがりだね』


「へへっ､やった!!」




くそっ…負けた



「じろ兄ちゃんまた膝に座ってもい?」


「はっ?」


『おーおー､懐かれてるね｡ほんとよかった､また3人で遊ぼ』


「うん!!」


「…ほら」




翔太はやった!!と言いながら俺の膝に座ってくる


急にどうした…と俺は警戒心MAXなのだが




「…」

「っ…」



んたごいつ笑顔で俺の太ももつねってくんだけど痛てぇ痛てぇって



「あっ､じろ兄ちゃんババ引いた!!」


『じろ君?どうかした?』


「…いや､こいつが俺の」


「ックしゅん!!」


『わっ…ちょ､大丈夫?』


「へへ…うん､大丈夫」



Aがティッシュを取りに立つと翔太は俺の方を向いてニヤリと笑う



こいつ…まじで腹立つ……







____________






______







『はー､楽しかった｡ママが作ったホットケーキ美味しかった?』


「おう､昔よく食べたよな」


『食べた食べた!!なんであんなふわふわに作れるのか今もわからない…全然教えてくれないんだよ』


「…」


「…ん?」



俺とAが昔の話をすると翔太は何故か下を向いて服をギュッと握っていた



「翔太」


「っ…じろ兄ちゃんなに?」


「あ…いや､別に」


『どうかしたの?』


「なんでもねーよ｡…じゃ､そろそろ帰るわ」


『うん､また遊ぼ』


「次は仕方ねぇからあいつらも誘うか」


『そういえば前に私の家で遊ぶって言いながらまだ誘ってなかったね｡いいよ』


「じゃあな」


『またね､ほら翔も』


「ばいばいじろ兄ちゃん!!」


「…おう､またな」





あの翔太の顔が気になって仕方がない


どうしたんだ…なんであの時苦しそうな顔したんだ






「…わかんね」









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