野良猫が住み着きました。[夢野幻太郎]

嘘. .7 ページ7

『…天気いいなぁ』


「A」


『幻太郎?』


「もう夜なのに天気いいとか言いますかね」


『星が少し見えるから天気いいんだなぁって』


「もしかして暗くなるまでずっとこの公園にいたんですか?」


『んーん､ブラブラして飽きたから2時間前くらいからここに来た｡んで幻太郎は?』


「この通り買い物の帰りです」


『おうそっか､じゃ帰る』


「土に?」


『何言ってんのさ｡…早く帰ろ､お腹減った』


「はいはい｡お昼は何か食べたんですか?」


『帝統と賭場行った時にパン貰ったからそれ食べた』


「…行ったんですか」


『行ったけどただ見てただけ』


「……A､またそのような所へ行ったら追い出しますからね」


『なんで…まぁわかったよ』


「はい｡では帰りましょうか」


『うん』








･





･






『…』


「読み終わったら机の上に置いておいてください」


『…ん』




読むのに集中していてなんて言ったのかわからなかったけど何となく返事をする


まぁ多分読み終わったら戻せって言ったんだろうけど





『…なに､見られてると読みづらいんだけど』


「特にすることもないので」


『散歩でもしてきたら?』


「こんなか弱き女性を外に放りだそうとするなんて…」


『女の声出せても身体はバッチシ男だから大丈夫だよゲンコ』


「なんですその名は」


『幻太郎の女バージョン｡…あ､幻太郎!誤字!!』


「え､どれですか?」


『ここ､行ってくるの漢字が喋るの方の言うになってるよ』


「…おや…本当ですね､ありがとうございます」


『徹夜して書いてた時あったしその時かな｡…無理しちゃダメだよ』


「麻呂の心配とは珍しいでおじゃるなぁ」


『いや倒れたら私のご飯』


「そこですか」


『大事なとこだよね』


「料理くらい作れるようになったらどうです?」


『やーだ』


「はぁ…」


『うはは､続き読みまーす』


「…また何かあれば呼んでください､」


『んー』






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