家に帰ったらパン一男性が座ってます

5個 ページ5

『…すいません､ここどうしたらいいですか』


「ﾁｯ…なに｡…はぁ?こんなんもできねぇの?つっかえねぇな､自分でなんとかしろや役ただず」




わからねぇから聞いてんのに



ふざけんなほんと




「…んだよその目｡また殴られてぇのか」


『す…すみ…ません､でした』






おうち帰りたい









_____________









________









___


『…』


「Aー」


『…ん?』


「服これ俺のために買ってくれた?」


『安いのね』


「そっか､さんきゅ!!」


『ん』


「…なんかあったのか?さっきから元気ねぇけど」


『別に｡…今から賭場に行くんでしょ?』


「やめた」


『え?でも大事な勝負あるって』


「だって､お前元気ないから｡だから今日はやめる」


『別に大丈夫なのに…まぁ好きにして』


「…また仕事すんのか」


『少しだけね』


「仕事と俺どっちが大…」


『仕事』


「はぁっ!?即答かよ!!つかこういう時は俺じゃねーの!?」


『く…ふふ…あははっ､もう帝統ひっかかりすぎだよ』


「え…じ､じゃあ嘘…?てことは…」


『それも嘘』


「はぁ!?お前幻太郎かよ!!」


『夢野先生も嘘つきなんだ､同じか…嬉しいな』


「っ…ﾁｯ､あーくそっ!!!今からトランプだ!!お前が負けたら仕事を辞めて俺と夜まで賭け事する!!んで俺が負けたら諦めて寝る､いいだろ?」


『全く…いいよ､やろ』








____________









_______









___


『はぁ､なんで負けちゃったかなあ』


「よっしゃ!!仕事なんかしないで今日は俺に構ってもらうからな?」


『はいはい､約束だもんね』


「…なぁ､ホントは仕事嫌なんだろ?辞めねーの?」


『なんの事でしょう?その話はいいから次なにしよっか』


「よくねぇよ､だってお前今の勝負わざと負けただろ」


『いやいや､普通に帝統が強かったから私は負けたんだよ』


「ほんと…なんで幻太郎みたいに嘘ばっかつくんだよ…｡無理すんな､倒れたらどうすんだ」


『大丈夫だよ､死にはしないから｡それに死んだってどーせ誰も悲しんだりなんか』

「俺が嫌だ｡…絶対お前を手放したくない､傍にいていいって言っただろ?」


『全く…わかったよ｡そんな話はもういいからトランプやろ?』


「よっしゃ､その次は花札な?」


『はいはい』





…いつからか､私はこの笑顔に救われてる



無邪気な笑顔





『…好きだな』


「え?」


『いーや､なんでも｡いいから早く』






___

6個→←4個

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す