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泣いていると上から声がした
その声の方を向くととても綺麗な女性が立っていた
『はい…?』
「原嶋Aだな」
『…どうして』
「…来い」
『えっいや…』
「早くしろ、私は暇ではないんだ」
何が何だかわからずとりあえず女性についていく
その間は勿論無言
…一体どこへ連れていかれるのか、そう思っているとなんとステージ裏
少し先には手当てを受けてる乱数さんが目に入った
他2人は終わったのか乱数さんを心配そうに見つめている
『…』
私は我慢ができず走って帝統に思い切り抱きつく
「うわっ!?!!」
『…帝統』
「おまっ…どうしてここに」
『…あの人に連れてこられた』
「無花果さんにですか?」
『え…夢野先生…今なんと…?』
「え?ですから、あの方は勘解由小路無花果さんですよ」
『え…えぇえっ?!!嘘ですよねえっなんでそんな方が私にお声をかけて…えっなんで…え??』
「…僕だよ、オネーさん」
『乱数さん…?』
「僕がお願いして連れてきてもらったの、ありがとっ!無花果オネーさん♪」
手当てが終わった乱数さんが私達に近づいて口を開く
無花果さんは"ふん"と言いどこかへ行ってしまった
『…帝統?大丈夫?』
「……ごめん、負けた」
『なんで謝るのさ』
「だって…お前と約束したのに…勝つって…ホンット…俺カッコわりぃ…」
『はぁ…帝統、戦ってた時の私の声は全然聞こえてなかったのかな』
「…聞こ…えてた…」
『…ならそんな事言わないで。ボロボロになったって泣いてたってパン一だって帝統はかっこいいよ。…さっきみたいに無理してカッコつけようとしてるのはカッコ悪い。…私は今の帝統すごくかっこいいと思ってるの、だからカッコ悪いなんて言わないで』
「…ご…めん…ごめん」
『ん…今は泣いて、いつも私が胸借りてるし。今日は私が胸を貸すよ』
「ほぼ使ったことねぇくせに…何言ってんだよ、バーカ」
涙を流しながら笑顔で私の頭を撫でる
『鼻水出てるー。…ティッシュ、はい』
「ありがと…A」
『いえいえ。…乱数さん、夢野先生。お疲れ様です、すっっっごくかっこよかったですよ』
「えへへっ、ホントに?」
『はい』
「帝統とどちらがかっこよかったですか?」
『え…あ、えと…』
「…やはり貴女の反応は面白いですね。すいません、からかっただけです」
『……やられた』
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しゃか(プロフ) - 涼野紫乃さん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。あらっ初ですか!うわあぁありがとうございます…!!ヒプマイはいいですよね、色んな方の小説読み漁っちゃってください← 本当にありがとうございます…!! (2020年10月7日 1時) (レス) id: 69f25d052a (このIDを非表示/違反報告)
涼野紫乃(プロフ) - 完結おめでとうございます!最後まで楽しませていただきました!ヒプマイ作品を読むのはこの作品が初でしたが、とても感動しました。いい意味でご都合主義にならず、現実を描いた世界観に引き込まれてばかりでしたm(_ _)m (2020年10月6日 17時) (レス) id: c80abb5846 (このIDを非表示/違反報告)
#麻天狼と村塾組の彼女 - んあっ…!尊い…!面白かったです…!! (2020年9月8日 17時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
讃良(プロフ) - あああ尊いです!!貴方は神なんですね!?異論は認めません!ありがとう!! (2020年8月8日 20時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
くら(プロフ) - チョコレートバカさん» ありがとうございますーー!!頑張った甲斐がありました…!! (2019年7月8日 0時) (レス) id: 59ac186e9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くら | 作成日時:2018年8月22日 16時