14個 ページ14
はぁ…スーツ安くないんだからホントふざけんなあのハゲ
…まぁハゲてないんだけど
『…帝統、今日来ないんだっけ』
会いたいと思った日はいないんだよなぁ
はぁ、とため息をはいてスーツを脱ぎ部屋着に着替える
するとインターホンが鳴った
一瞬こんな時間に誰だよと思ったがこんな夜に来る人なんて1人しかいない
『…久しぶりに勝ったの?嬉しそうにして』
「パチンコで4万も勝ったんだぜ!?すげぇだろ!!」
なんて玄関先でニカッと笑いながら嬉しそうに話す
…ダメだ、この笑顔に私は弱い
『はいはい、おめでとさん。ご飯食べる?』
「まだ食ってねーの?」
『うん』
「んじゃ食う」
『ちょっとまっててね』
・
・
・
『…』
ご飯を食べた後コイツはすぐにベッドに横になり眠り始めた
帝統は寝ると暫くは起きない
『…はぁ…帝統』
頬を触ったり名前を呼んだりして寝ているかを確認する
ピクリとも動かない、寝ている
『帝統……今日、来ないと思ったのに』
先程ご飯を食べながら今日あったことを楽しそうに話していた帝統を思い出す、すると自然に涙が流れてきた
『…仕事なんか辞めたい、あんなとこでもう働きたくない…帝統と、ずっと一緒に…賭け事したり、遊んだり…話したりしていたい…』
頭と頭をくっつけ声を押し殺して涙を流す
「…んなら辞めりゃいーだろ」
『っ!?いっいつから…』
「お前が俺が寝てるか確認してる時から」
『なっ…起きてんなら反応してよね』
「…やっとホントの気持ち話してくれたな。ん」
『え?』
起き上がり何故か腕を広げる
意味がわからず首を傾げ固まっているとあーもう!!と言い抱きしめてくれた
「胸貸してやっから、泣きたいだけ泣けって」
『……ふふ…はははっ、いつの間に…そんな、かっこよくなったの…』
「お前が料理作ってる時に見つけたけど、会社でコーヒーぶっかけられたのかよ」
『えー、隠してたのに。…色々あってね』
何故そのようなことになったのかを説明する
すると帝統はまるで自分がされたかのように怒り出した
「…ぶっ飛ばしてやる、今どこにいんだ」
『やーめーて』
「チッ…イラつく」
『はいはい、もう怒らないで』
「ん…」
…ホントに私に撫でられるの好きなんだな
『…可愛い』
「嬉しくねーよ」
『ふふ、そうですか』
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しゃか(プロフ) - 涼野紫乃さん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。あらっ初ですか!うわあぁありがとうございます…!!ヒプマイはいいですよね、色んな方の小説読み漁っちゃってください← 本当にありがとうございます…!! (2020年10月7日 1時) (レス) id: 69f25d052a (このIDを非表示/違反報告)
涼野紫乃(プロフ) - 完結おめでとうございます!最後まで楽しませていただきました!ヒプマイ作品を読むのはこの作品が初でしたが、とても感動しました。いい意味でご都合主義にならず、現実を描いた世界観に引き込まれてばかりでしたm(_ _)m (2020年10月6日 17時) (レス) id: c80abb5846 (このIDを非表示/違反報告)
#麻天狼と村塾組の彼女 - んあっ…!尊い…!面白かったです…!! (2020年9月8日 17時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
讃良(プロフ) - あああ尊いです!!貴方は神なんですね!?異論は認めません!ありがとう!! (2020年8月8日 20時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
くら(プロフ) - チョコレートバカさん» ありがとうございますーー!!頑張った甲斐がありました…!! (2019年7月8日 0時) (レス) id: 59ac186e9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くら | 作成日時:2018年8月22日 16時