片想い［神宮寺寂雷］

診察..41 ページ41

『すごい､いっぱいいますね』


「そうだね｡…あ…ここ川の魚もいるんだね」


『ふふ､後で見に行きましょう』


「いいのかい?」


『もちろんですよ､色々教えてください』


「いいよ､教えてあげる｡…まずはここから見よう」


『おお…綺麗』




寂雷さんから手を離し携帯で写真を撮る



「撮った写真見せてくれる?」


『はい｡…ど素人で上手くはありませんが』


「すごく綺麗に撮れているよ､写真貰ってもいいかい?」


『もちろんです､まだ撮りますから家に帰ったら送ります』


「ありがとう」


『いえい…みっ見てください寂雷さん!この魚すごいですよ!!』


「ふふ…そうだね｡……可愛い」


『はい?』


「んーん､なんでもない｡あ､まだ他にも隠れているよ」


『えっ!?あっ本当だ…いっぱいいますね』



キラキラとした目で水槽を眺めていると寂雷さんはクスリと笑い腰に腕を回してくる



『わっ…じ､寂雷…さん?』


「…嫌かな」


『い…え…』


「身長が…あれだから､キツいけど…少しこのままでいさせて」


『…』




寂雷さんはたまに私の腰を撫でてくる
その度にビクッと身体が震える




『寂雷さん手が…』


「……ビクビク震えて､可愛いね」



耳元で小さく呟く


突然の事でびっくりしてしまい変な声が出てしまった




「しー…コラ､静かにしないと」


『寂雷さんが耳元で喋るから…』


「ふふ…ごめんね」


『…まぁ､許しますけど』


「次に行こうか」


『はい』







____

診察..42→←診察::40

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す