片想い［神宮寺寂雷］

診察::26 ページ26

「神谷さん」


『…』


「…え､あの!!神谷さん!!」


『っ!?どっ…いえ､観音坂さん?』


「廊下でボーッとしてどうしたんですか…?」




いつの間にか私は廊下で突っ立ってボーッとしてたらしい


まぁその理由は朝のことを思い出したから





『何でもないです｡邪魔でしたよね…すみません…』


「いやいやそんな､どっか具合が悪いとかじゃなくてよかったです」


『お昼､また一緒に行きませんか?』


「えっ?い､いいんですか…?」


『はい』


「じゃあまたお昼に」


『はい､お仕事頑張ってくださいね』


「…Aさんも」





そうすれ違う時に私の耳元でボソッと呟く







______________







________






___





「…えっ??泊まったんですか?」


『はい｡恥ずかしながら私雷とか怖くて…』


「それで先生の家に…それで何かあったとか…?」


『まぁ…はい､色々』


「先生はまだ自分の気持ちには」



静かに首を横に振りはぁ､とため息をはく



『やっぱ…もう告白しちゃった方がいいですかね…でもそれだとフラれますよね…｡私と君は医者と患者の関係だからとか…そういうこと言われそうで…』


「…もう大胆にアピールするしかないんじゃないですか?」


『大胆に?』


「はい」


『う､んん…まぁ頑張ってみます』


「応援してますよ｡…それにしても､雷の音がが怖かったんですね」


『はい｡昔雨の中外歩いてたらすごい近くに雷が落ちたんです…それから大きい音が苦手で､花火とかも苦手なんです』


「花火もですか?」


『先生と花火見たいと思っても怖くて…』


「そうですね…遠くからだったらどうですか?」


『遠くから?あぁ…考えてなかった』


「それで見れるんじゃないですかね｡…確か､来週ありましたよね」


『…え?そうなんですか?』


「そうですよ｡…誘ってみてはどうですか?」


『花火か…そうですね……よし!!頑張ってみます』


「…はい､頑張ってくださいね」




花火か…先生来てくれるかな


独歩さんに相談してよかった







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