片想い［神宮寺寂雷］

診察::23 ページ23

暫くすると洗面所の方からドライヤーの音が聞こえたのでクッションを抱きしめるのをやめる



こんなことしてるの先生に見られたら私もう生きていけない




先生は髪が長いから乾かす時間が長い

髪洗った時や乾かす時とか大変そうだなと思いながらいつも先生の髪を見てる




「隣いいかな?」


『どうぞ』



また暫く待つと先生は部屋着で私の座るソファに座る


チラッと隣を見ればテレビをボーッと見てる先生が目に入った
そしてサラッサラの髪




すごい…サラサラ…
見ただけでわかるよ…




「…そんなに見つめられると照れるよ」


『っ!!?あの､すいません…』


「謝ることは無いよ｡…触るかい?」


『あ､あっ…えっ…』



驚きすぎて何を言いたいのか自分でもわからない



「ふふ…遠慮することはないよ」



恐る恐る先生の髪に手を伸ばす



ぁぁあああっ!!

サラサラ…待って先生すごい…私先生の髪に巻かれて眠りたい…




…いやどこの変態だ




『…寂雷さん､一つだけお願いしてもいいですか?』


「あぁ､いいよ」


『こういう長い髪で…み､三つ編みとか昔からしてみたかったんです｡…いいですか?』


「三つ編み…かい?別に構わないよ」


『っ!!やった…!!』



まさかOKを貰えるとは思っていなかったので声に出して喜んでしまった
先生はクスクスと笑い再び目線をテレビに戻す




『…ん…できた､寂雷さんできましたよ』


「もうかい?早いね」



ゴムでとめてないので手で抑えながら先生に三つ編みを見せる



「…綺麗にできてるね」


『昔からこういうことするのが好きで｡先生も手先器用ですから出来そうです』


「なら､やってみてもいいかな?…君の髪で」


『私っ!?…あぁいや…全然いいですよ』



へぇぇえっ…先生に髪を…髪を!!



「ん…こう､かな」



無理だ心臓バクバクドキドキしてる



「…これでどうかな」


『あ…すごい､上手です』


「初めてやったけど､よかった」



ニコリと笑って髪を手櫛で梳かす

すると突然部屋の電気が消える



『はっ?!?』


「っ…ブレーカーが落ちたかな｡今確認しに行ってくるから此処で待ってて」


『せ､せんせ…あの…嫌､です…』


「……一緒に行こうか」



先生が立ち上がったので服を掴むと手を握られブレーカーがある所まで歩く





パチッとスイッチをあげ暫くすると電気がつく





…そして､ついたと同時に先生に抱きしめられた




『……え…』







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