【金カム】坊主頭に興味が湧いて参 (ページ42)

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141話　様子見ページ42

白石「え…俺を探してたの？な、なんで？」

そんな白石の問いに対しミツキは「そりゃ探しますよ！」と即答する。

貴『白石さんが何も言わずに消えるから……！』

ミツキがムッとした顔でそう言うと、白石は何か察したのかニヤニヤと口元を歪ませる。

白石「へへッ……ミツキちゃんってば俺がいなくなって寂しかったんだ〜？」

貴『ぐ…ッそッそんなことより！いなくなったと思ってたらまたこんな所に……』

白石に図星を突かれ恥ずかしくなったのか、ミツキは少し目線を外しながらも言葉を続ける。

貴『前に股間が痛くなるとか言ってたくせに…よく懲りずに遊廓で遊べますね』

白石「失敬なッ情報収集だよ情報収集！」

貴『情報って…どうせ可愛い子がいないか見てただけですよね』

白石「おぉ、よくわかってんじゃん…
って、違うからッ誤解だから！！
ただでさえここまでの移動のせいでスッカラカンだってのに遊べるわけないでしょッ」

貴『…ふ〜ん…』

白石は慌てて弁解し自身の懐の軽さを証明するように衣嚢を広げて見せると、ミツキは渋々ながら納得してくれた。

白石「…でもホント、あの大量の金塊さえあれば今頃はな〜〜…」

白石は遊廓の灯りを見ながら、「たら」だの「れば」だのと一人愚痴を溢す。

そんな時、「そうだ！」と白石が何かを思いついたように口を開いた。

白石「ちょっと金塊の様子見に行こう！」

貴『ええッアシㇼパさんが"忘れてくれ"って言ってたのに、まだ諦めてなかったんですか？』

ミツキが呆れたようにそう言うも、白石は気にせず話を続ける。

白石「いやいや〜覚えてるよお？
でもさ〜いくら俺達があの金塊を運び出さないって言っても、万が一第七師団とか他の奴らに持っていかれたらどうするんだ？」

貴『それは…』

白石「それであの金塊をワケわかんねえことにでも悪用なんてされたら……俺はそれが"心配"でちょっと"確認"しに行くだけさ」

白石はそう言って戯けたように夢主にウインクしてみせる。

貴『うーーん…』

ミツキは胸の前に腕を組み、眉間に皺を寄せて深く考え込む。

白石の言っている事も一理ある気がする…
やはり一度確認くらいした方が良いか…

そんなことを考えていると、白石が「ねっ？お願いッ」と手を合わせてきた。

貴『……それで白石さんの気が済むなら…』

白石「そう来なくっちゃ！」

ミツキが渋々頷くと白石はそんな彼女の手を取り、「そうと決まればッ」と軽い足取りで駅までの道を歩く。