【金カム】坊主頭に興味が湧いて参 (ページ23)

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122話　焦りページ23

貴『…そうするとやっぱり半日で来られますね…』

白石「わわわわ…！！
一刻の猶予もない！！早く掘れ！！」

アシ「落ち着けシライシ！！多分そこにはないと思うぞ！」

貴『逆にこれで当てたら尊敬しますよ…』

慌ててそのへんの地面をザクザク掘り始める白石をアシㇼパが止めるも、完全にパニクってしまっているせいか落ち着かない様子。

白石「じゃあ金塊はどこにあんだよ！！ウイルクは暗号の中に示して無いのか？金の文字とか無かったのか？
早く掘り起こして逃げないとぉ！！」

土方「……中にいくつか建物が残っている。掘って埋める場面を見られたく無かっただろうから、建物の床下に隠した可能性が高い。
これらを優先して探すべきだ」

ドォン

貴『白石さん！？』

土方の後ろで小屋の扉をぶち開けようと体当たりする白石の側へ、ミツキが落ち着かせようと駆け寄る。

杉元「たしかにそれも否定しねえけど、外のお堀にじゃんじゃん放り込んだ方が早くないか？」

牛山「たしかにそれなら穴を掘る手間も隠す手間も省ける。砂金は水の中でも腐らねえからな」

都丹「それなら井戸もあり得るぞ」

貴『ちょ、今度はどこに…！？』

牛山たちの話を聞いた途端白石は再び走り出し、「ほあッ」と鳴いて井戸の中に飛び込んでいった。

白石「無〜〜い …」

アシ「落ち着け！！」

貴『風邪引きますよ…』

そうしてミツキが白石を井戸から引っ張り出していると、アシㇼパが口を開いた。

アシ「…ところでそもそもの話だが…今すぐ見つけられたとして、どこまで金塊を持って逃げる？
アチャたちだって七キロの距離を何度も往復させて隠したのでは？きっと何日もかかったはずだ」

白石「金塊の袋は千二百袋って言われてたよな…」

牛山「門倉達が荷馬車九十台くらい探してこれたらいけるかもな…」

白石「ふざけるな！！そもそも何じゃそのハンペンは！！
おいジジイ！どうするつもりだったんだよ！！なんか手は考えてたのか！？」

白石が土方を責め立てるが、先ほど額のコブを馬鹿にしたせいか、そのまま白石は牛山に首を絞められてしまう。

貴『あ〜あ…』

牛山「そりゃ半日以内に金塊を持って逃げなきゃならないなんて誰にも想定出来ねえだろ！！」

牛山に首を絞められているせいか「きーん…」と白石から妙な鳴き声が聞こえる。
状況はあれだが、ちょっとだけ面白い。

牛山「暗号を作ったウイルクだって、ふたつの勢力がほぼ同時に解くなんて考えもしなかっただろうよ！！」