【金カム】坊主頭に興味が湧いて参 (ページ16)

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115話　弾丸をもページ16

貴『土方さん…！？』

杉元「…！？土方歳三だ！！速度落とせ！」

杉元に言われ、海賊は「ちぇッ」と不服そうに車の速度を落とす。

土方「アシㇼパは！？」

杉元「さらわれた！！」

貴『消防組に変装した兵士たちです！』

白石「いたぁ！！あそこだ！！」

消防組に変装した第七師団を発見した白石が指を指し方向を示す。

白石「いけいけぇ！」

杉元「おい！！どこ走ってるんだボウタロウ！まっすぐ行け！！」

貴『…な…血が…っ』

先程手当てしたとは言え血を失い過ぎたのか、海賊の視界がふらつくようで一時的に道を逸れてしまう。

白石「ボウタロウ大丈夫か？お前…酷い出血だぜ」

貴『止血しないと…っ』

ミツキはそう言って海賊の止血をするが、車が揺れに揺れるためか苦戦している。

海賊「これが王者になる男の勇姿ってやつだ…よく見て憶えておけ、シライシ。忘れるなよ」

白石「…！」

兵士「引きつけて撃て！！」

貴『兵士が…！！』

杉元「やばいやばい！！止まれ！！」

先方に銃を構えた兵士たちが待機しており、それを避けるべく海賊はハンドルを思いきり切り、そのまま車は民家へと突撃し、再び外の道へと飛び出した。

貴『！蒸気ポンプから護衛が離れていく！』

白石「どっちを追う？馬に乗ってる奴ら、それぞれ大きな袋を抱えてたぜ！」

海賊「足の速い馬にアシㇼパを乗せて逃がすに決まってるだろ！蒸気ポンプに乗せてるなら護衛の兵を散らせるはずねぇ！」

杉元「いや…鶴見中尉は俺らがそう思うだろうと読んでる！！そういう男だ！」

貴『…！土方さんが他の馬を追っていきました！』

杉元「よしッ俺らは蒸気ポンプ車を追う！！」

そうしてミツキ達の乗る車は蒸気ポンプ車の真後ろまで追いつくがポンプが邪魔で御者を狙えず、海賊が車を蒸気ポンプ車の横につけた。

杉元「！？いない──」

貴『白石どけッ！！』

白石「うわッ」

海賊「ッ！？」

キ…ィ…ン

突然の死角からの発砲に、ミツキは咄嗟に刀身を盾に白石と海賊を守る。

鶴見「！刀で…」

白石「弾が斬れたァ！？」

貴『き…斬れちゃった…』

思わぬところで奇跡のような事が起きたなどと呑気なことを思っていると、先方に男が見えた。

貴『…っっ！！』

二丁持ち…っ！
今度こそ防ぎきれない…！

海賊が咄嗟に白石を押し退けたおかげで白石に当たることはなかったが、複数発正面から撃ち込まれ数発は刀身で弾かれるも、二、三発ミツキと海賊に命中してしまう。