【金カム】坊主頭に興味が湧いて弐 (ページ6)

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55話　太ったわけではページ6

そんなことをひとりで通風口に挟まりながら思考を巡らせる。

貴『…いや…これは……』

白石「ハッ！！つっかえている…！！ミツキちゃんの…
おっ○いが…！！」

杉元「へ？！」

貴『やめろ！言うな！！見るな！！！』

ガン見してくる白石に顔を真っ赤にしながら、ミツキは深呼吸をし、体内の空気を吐き出して何とか抜けることに成功した。

貴『…ったく、散々だなぁもう…』

白石「あとは杉元か…何か壊せるもの探してくる…」

杉元「俺は！自分で何とかするから！アシㇼパさんを探しにいけ！」

その後杉元は白石の胸ぐらを掴んで引き寄せると、何かを伝えてから彼を離した。

白石「行くぜ、ミツキちゃん！」

貴『はい！』

そうして二人は暫く走っていると、キロランケとアシㇼパを見つけた。

白石「！アシㇼパちゃん！」

貴『無事そうで良かった！』

アシ「杉元は？」

白石「舎房の床下に閉じ込められてる。通風口が狭くて、俺とミツキちゃんしか出られなかった…」

キロ「…分かった。杉元は俺が助けにいく」

アシ「杉元を教誨堂に連れて来てくれ。土方歳三が、のっぺらぼうはそこにいるって…」

白石「そっちにも行っちゃだめだぜ！杉元に、アシㇼパちゃんは正門で待つように言われた！」

貴『土方さんのところに戻っちゃダメなんです。あの人はアシㇼパさんを杉元さんから引き剥がそうとしてるんです』

アシ「杉元から…？」

キロ「杉元を助けたら教誨堂へ行く。なんとか正門までのっぺらぼうを連れてくる！」

そう言って向かおうとするキロランケに、アシㇼパは何かを手渡した。

アシ「これを杉元に」

キロランケがそれを受け取り杉元の元へ走ったのを見送り、ミツキ達も正門へと向かった。

建物の角を曲がろうした時、白石がミツキとアシㇼパを静止する。

白石「誰か来る！」

貴『あれは…牛山さん達！』

そのまま牛山達と合流し、ミツキ達は正門で待機した。

貴『！キロランケさん！』

白石「キロちゃん！」

アシ「杉元は？」

キロ「…舎房からは助け出したが、一人で教誨堂へ行った。のっぺらぼうをアシㇼパに必ず会わせると。土方と犬童も教会堂にいるらしい」

牛山「行ってこよう」

そう言って歩き出す牛山の後ろをついていこうとするアシㇼパの頭をキロランケが掴んで止めた。

谷垣「…！インカラマッ！」

イン「高いところから見渡せるかもしれません」

インカラマッはそう言ってハシゴを登り、屋上まで上がっていく。