【金カム】坊主頭に興味が湧いて弐 (ページ16)

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65話　凶か吉かページ16

木の欠片に穴を開けて紐で繋げただけの素朴なものだが、なんだかわくわくする。

貴『…ありがとうございます』

ミツキはそう言うと、その御守りを右手首に付けた。

キロ「白石には子供の男○器の御守りをあげると言ってるぞ」

白石「…！！どうして俺が時々遊郭に行った後、おち○ち○が痛くなる事を知っているんですか！？」

アシ「いやらしい下品な顔をしているからだ」

貴『…』

白石「失礼な…！！あとミツキちゃん、引かないで！その顔やめて！！」

…

それから少し経ち、尾形も目を覚ました。

アシ「それ、何をしてるんだ？」

キロ「トナカイの肩甲骨だ。肉を削ぎ落として綺麗にしてる。これから俺達のことを占ってくれるんだとよ」

貴『…良い結果だといいなぁ』

そんなことをぼんやりと呟く。

キロ「彼らは骨を焼いて、表面に現れた亀裂の具合でいろんなことを占う」

白石「それで、結果は？」

男が何かを言う。

キロ「後方から人が来る」

白石「それ、不吉な結果とかじゃないよね…？」

キロ「不吉な亀裂はこんな形らしい…」

そう言ってキロランケは肩甲骨に指で形を書いてみせた。

白石「ふぅ〜…そんな亀裂が出なくて良かった〜…」

貴『…ちょっと占ってもらいたいなぁ…』

そう言うと、男がもう一つの肩甲骨を焼いてミツキを占ってくれた。

貴『…？これは…？』

キロ「どれどれ、見せてみろ。…これは、探し物が見つかる、だな」

貴『…っ！！』

思わず息を呑んでしまった。

探し物…

なんのことだろう…？

そんなことを考えているとキロランケ達に「もう行くぞ」と呼ばれ、慌ててテントを飛び出した。

アシ「大切なトナカイを貸してくれてありがとう。必ず北に住む兄弟に渡しておく」

キロ「白石由竹、お前ともここで別れよう」

貴『！？』

白石「え？」

キロ「白石の言う通り、俺はロシアではお尋ね者で、一緒にいればこれまでになく危険が伴うはずだ。
……俺から逃げる必要なんかねぇんだぜ」

尾形「白石の刺青は、土方歳三も鶴見中尉も写しを持っている。今更引き止める理由もない」

突然のことに内心焦るミツキをよそに、話は進んでいく。

白石「確かに…命あっての物種…ってな。俺とアシㇼパちゃんとでは、背負ってるもんが違うわ」

アシ「お前には色々助けられた。白石、ありがとう。元気でな！変な奴に捕まるなよ！」

貴『…』

どうしよう…

自分はこのままキロランケ達についていくべきなのか…？