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聞き覚えのある声と同時に絶句するような光景が広がった



「…羂索……っ」
「おや、私の名前を知ってたのかい、常磐」



悔しそうな顔をするその女性の真後ろには傑が立っていて



「己……」
「この程度の人間でなれるなら
五条家は人手不足だったのかな。お前だろう?巴の娘は」
「……何故母を知ってる…」
「巴が元々Aの教育者だったのは知ってるんだよ。
まさかその娘がここまで無能だったとは。
君のお母さんはエゴで娘を側近にしたのかな」



よく分からない話をしながら傑は女の人を冷たい目で見下ろしていた



「五条家の人間が私の妻に近づかないでくれるかい」
「っ!傑!」



やめて、そう言いかけた時にはもう遅かった



その人は呆気なく地面に崩れ落ちた



「傑!!!」



なんてことをするの、なんて言おうとしても
言いたいことが次から次に溢れては
上手く言葉が纏まらなくて言葉が詰まってしまう



いても立っても居られなかった私は
たった今傑に斬られたその人を抱き上げると
その人は私を見て微笑んだ



「奥様……私は奥様に出会えて本当に幸せでした。
誰に対してもお優しい奥様に仕えることが出来た事は私の誇りです。
どうかその優しい心を操られることも無く
黒く淀んだものに染まることも無く
ただ貴方が幸せだと最期に言えたならと常々深く思っています」
「…何を言ってるの……?」
「この先どのような道が訪れても奥様とそのお子に
幸せな日々が来ますように」



その人は私にそう述べると今一度ギロリと傑を睨む



「羂索、私がただで死ぬと思うな。
お前はどんな形になろうと必ず地獄に落としてやる」
「そんなものが怖かったら今頃私は大人しく死んでるさ」
「ハッ。
この化け物、うちの当主が怖くて封じ込めたくせによく言える」
「うるさい口はその辺で切り落としてあげようか」
「一発で仕留めきれなかったことを
それらしいこと言って誤魔化すような分際で
うちの当主を手懐けたA様が操れると思いますな。
ほら、次は上手く仕留めよ」
「……っ!常磐!!!!!!」



何故かわからないけどその時その名前が出た
常磐なんて知らない、でも私はその名前を知ってる



「常磐!!ダメよ!!!傑!!やめて!!!!」



私がそう叫んだ時、その人は私を向いて微笑んだ



「嫌!!やめて!!!嫌_____!!!」











お先に失礼します、奥様



























〃→←Reluctant parting



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設定タグ:夏油傑 , 五条悟 , 呪術廻戦   
作品ジャンル:恋愛
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作者名: | 作者ホームページ:http  
作成日時:2024年1月9日 21時

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