20話 ページ20
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一人、部屋に取り残された幼女は大人しく蘭たちが来てくれるのを待っていた。
たった数時間一緒に過ごしていただけで、彼女は意外とすぐに蘭達に懐いている。
勿論心はまだ完全に開いていない。だが、来てくれるのを期待しているということだけでも、彼女にとってみればすごい変化なのだろう。
いつ来るのだろうかと楽しみにしている幼女は、そこにある椅子を運び、上にのぼって窓の外を覗いた。
すると、人影がこの部屋の方向に向かってくるのが見えた。生憎誰かなんて分からないが、もしかしたら蘭達かもしれないと思った彼女は襖の前で待機していた。
ちょっとして足音が段々と近付いてくる。そして、ピタッと襖の前で止まった。
『？？』
シルエットからして彼女の知る蘭では無さそうだ。じゃあ白狼？？
襖が開かれ、その人物の姿が顕になった。瞬間、幼女は目を見開き、慌てて布団の中に潜り込んだ。
『(誰っ？知らない人だった…どうしよっ。)』
「…おやつだ。食べるか？」
なるべく優しい声で話しかけてみるが、幼女は布団の中に包まり震えていた。
困ったなとその人が頭を抱えると、後ろから幼女の聞きなれた声が響いた。
「ごめんね、遅くなった！どう、話せ……って、だ、大丈夫！？」
布団の中で震える彼女に白狼は慌てて駆け寄った。
白狼の声を聞いた瞬間、一気に安心した彼女は布団から顔だけを出し、彼の裾を軽く掴んだ。
「ああっ、ごめんね、いきなり知らない人入ってきてビックリしたんだよね。大丈夫、彼は僕のお友達だよ。安心して？」
白狼の優しい声に彼女の震えは少し収まった。それを確認し白狼はその友達に来てと視線で合図をした。
幼女はチラッとその友達の方を見た。
白狼と並ぶほどの美少年。背中の真ん中まである白に近い水色の髪の毛、透き通るような蒼い瞳。でも、つり目だからなのか、少し近寄り難い雰囲気をしている。
「蒼流、自己紹介お願い。」
「…蒼流だ。さっきは怖がらせてすまなかった。」
謝られると思わなくて、彼女は目を見開いた。見た目だけで判断してはいけない、それは自分が一番よく知っていているはずなのに。
確かに蒼流の目は初対面の人には少し怖い。だが、その口から出る言葉と声はとても優しかった。彼女は罪悪感に襲われ、ゆっくりと布団から出てきた。
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鈴桜(プロフ) - めいさん» 夢主よかった……そして、白狼!!格好いい！！風の神様だからスピードが早いんですね。続き楽しみに待ってます (2020年8月18日 16時) (
レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 鈴桜さん» わあ、嬉しいです！刀剣乱舞じゃないのに、読んでくれるとはっ。頑張ります(￣^￣)ゞ (2020年8月17日 19時) (レス) id: 6cecd18213 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - 新作〜〜!!待ってました。どんな風になるかワクワクしながら読ませていただきます (2020年8月17日 19時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
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