14話 ページ14
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「もうお腹いっぱいかしら？いいのですよ、無理して食べなくて。よく半分食べれましたわね、偉いですわ。」
申し訳なさそうにする幼女を蘭はそっと撫でた。少しビクッとした彼女だが、抱きしめられるより平気だとわかり、むしろ少し気持ちよさそうな顔をした。
「じゃ、僕片付けてくるよ。」
「わかりました。あ、そうだわ。ついでに貴女も少し此処を回ってみますか？」
『！！』
いい考えじゃない？と笑顔で手をパンと叩く蘭。白狼もそれに賛成なのか、少しはしゃぎ気味で彼女の方を向いた。
「ここは広いから、色々楽しめるよ！さっき言った蘭さんのお花畑とか、えっと…ほら、池にいるお魚とかさ？今日は天気いいから気持ちいいはずだよ。」
嬉しそうに言う白狼と蘭を見て、彼女は断れるはずもなく渋々頷いた。そんな彼女を見て二人は更に顔を輝かせた。
でもまあ、ここがどんな所なのかは確かに興味はある。内心少しだけ楽しみにしていたのだった。
白狼は先言っててと一言放つと、また一瞬にして食器を持って消えてしまった。
蘭は立てる？と聞き、彼女は浅く頷きゆっくりと立ち上がった。だが足取りが未だに覚束無い。
「転ぶと危ないですわ。よければ私と手を繋ぎましょう？」
差し出される手を彼女は恐る恐るとった。こんなの初めて。
誰かにこんなに優しく手を握られること、1個ずつ丁寧に気遣ってくれること、美味しいものを与えてくれたこと。
彼らは一体何者なのか。…いや、神様だと言うことはもう分かっている。だが、なぜ神様が忌み子の自分を助けるのか。
なぜ白狼は自分を助けられなかったの嘆くのか。初対面のはずなのに。会ったこともないのに。
「ほら、あそこに御屋敷が見えますよね？あそこは第一屋敷と呼ばれまして、主に皆で集まる時やご飯を食べる時に使う所ですわ。」
縁側を歩きながら蘭は一個ずつ丁寧に説明した。見渡せば見渡すほどこの屋敷の広さを改めて感じる。
今まで小さな村の狭くて暗い地下牢に鎖で繋がれていた彼女にとってみれば、ここはまるで別世界のように思えた。
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鈴桜(プロフ) - めいさん» 夢主よかった……そして、白狼!!格好いい！！風の神様だからスピードが早いんですね。続き楽しみに待ってます (2020年8月18日 16時) (
レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 鈴桜さん» わあ、嬉しいです！刀剣乱舞じゃないのに、読んでくれるとはっ。頑張ります(￣^￣)ゞ (2020年8月17日 19時) (レス) id: 6cecd18213 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - 新作〜〜!!待ってました。どんな風になるかワクワクしながら読ませていただきます (2020年8月17日 19時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
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