ひ ね く れ 兎 。【学校のカイダン】

□階段□ ページ38

--クラスは企画をたて、話し合いをしながら進めていく。賑やかな声が廊下にまで聞こえていた。
明蘭学園文化祭、これが近づいてきているからだ。

足を進めれば進める程声が次第に近づいてくる。教室に足を踏み入れると、さっきの賑やかさはどこへやら。静まり返った空間。

波留「何、盛り上がってんじゃん」

机に散らばった図案を数枚手に取った南。

南「へぇ、マルシェレストランねぇ…」

南が手に取った図案を覗くとカラフルなイラスト。どの机にも同じようなイラストの図案が散らばっていた。

美森「良いじゃん！面白そう！私お料理大好きだし、取材もあるし！」

取材、という言葉にあぁそうだった、と納得する私たちと何それ、と疑問符を並べる会長

南はふっ、と鼻で笑った
南「知らないの?うちの文化祭、毎年取材があるの」

波留「お陰で大盛況だったな」
あぁ、人が多すぎてごった返したあれか、と思い出す

夏樹「南はファンレターとかで大変そうだったけど」

あ「南凄かったな、去年」
取材陣は皆南の所に行ったんだっけ。

波留「Aは知らないだろうけどファンレター凄かったんだぞお前の」

え、初耳過ぎて耳疑うんだけど。

あ「え、じゃ何でないんだよそれ」

素朴な疑問、それどこいった！

夏樹「俺が全部処分した」

そっか、もうこの頃から彼女だったもんな

あ「って、ふざけんなああああ！何処分してんだよおおお！」
大声で思わず叫んだ。

夏樹「は?Aは俺のだから」
あ「そんなこと言われてもな！ラブレターとか本当にあるんだな」
夏樹「南位あったよ」
あ「わ、凄」
夏樹「でも処分した。絶対阻止だからな」
あ「何でさ、見てみたかったのに」
夏樹「お前は俺のもんだろうが」

あ「そうでしたな」

夏樹「今年も全て阻止、波留たちも手伝ってくれ」
あ「波留も巻き込むの?!てか、いいじゃん、ラブレター見たい！」
夏樹「駄目」
あ「夏樹のばか」
夏樹「あ?」
あ「ばああか」

夏樹「お前がとられるとか考えたら嫌なんだよ」


あ「大好きだから気にすんな」

そう言うと、後ろを向く夏樹

南「あ、照れてる」
波留「おぉ」

夫婦喧嘩か、と南につっこまれる2二人声を揃えて

「「今は違うだろ」」

そう否定した。

波留「今はってことは?」

夏樹「何れするだろ」
あ「え、そうなの?」

そうじゃないのか、そうなんだ、とやり取りしていると美森が間に割って入ってきた。

美森「2人の結婚するしないは今はいいでしょ?」

もう、と腰を手を当てた。

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