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彼の戦い方はいつもこうだった。
別段、挑戦者を試したかっただとか、何か気が乗らなかったからだとか、風邪で声が出なかったからなどでは無く。
いつも、彼――もといユズリハは何も指示せずただただ見守る戦法を貫いている。
それには彼なりの理由があった。
元来彼はポケモンが大好きだった。口にはしないだけで、むしろ自分よりポケモンを優先してしまう時もある程。
それ故に、ポケモンバトルというものを好みはしなかった。バトルはポケモンだけが傷付くものだと捉えていたからだ。
ポケモンとは、ただ強くなる為に居るのではなく、一緒に楽しみや悲しみを分かち合いたいから一緒にいるのだと彼は考えている。何も強さを無理に求めなくても良い。だから積極的にレベリングの為にバトルに勤しむ事はまず無かった。
しかし、彼には類稀なる育成の才能があった。
無理に行わされてきた数度のバトルで、彼のポケモン達には大幅な成長が見られたのだ。
彼はポケモンバトルに対していつも疑問を持っていた。何故トレーナーが指示をして、ポケモンが従って技を出すのか。何故端からトレーナーが”上”なのか。
そこで彼は考えた。
なら自分は、ポケモンに指示は出さないでおこう。そしてポケモン達自身のやりたいようにやらせてあげるのが一番”自由な”バトルで、一番”腑に落ちやすい”バトルなんだ。
実際、物理的に戦っているのはトレーナーではなくポケモン。そうしてトレーナーは後ろに下がり指示を出す。
確かに全体図がよく見えるのはトレーナーだ。しかしトレーナーにしか見えない世界があるなら、戦っている彼らにしか見えない世界だってあるはずだ。
それに、ポケモン達がこうした方が良いと思っている傍から下手な指示をして従わせてしまえば、ポケモン達にストレスが掛かってしまうのではないか。それによりもし負けてしまえば双方にだって。
彼は考える。
もちろんバトルをしたい訳では無いのだが、もしする事になれば僕に出来ることはただ一つ。開始前に頑張れと、一言声を掛けてあげるだけ。
そうして自由に踊らせてあげる。
…強いて言うなら、バトル後に褒めてあげて、そしてトレーナー側から見えたものを教えてあげる事も。
彼は思う。
もしかすれば僕の戦法を否定する人も居るだろう。それではバトルにはならない、と。
それでも僕は良かった。
ポケモンがトレーナーに縛られずに自由に生きられるのなら。ポケモンが好きだから、彼らの自由な姿を見ていたいから。
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らっこ(プロフ) - いつの間にか順位が付いておりました！閲覧・評価して下さった多数の方々、ありがとうございました！！話の関係でこの場でのご報告、お許し下さい。(また感謝イラストが描けたらいいなって思ってます(*´`)) (2019年8月28日 22時) (
レス) id: 42979ffc68 (このIDを非表示/違反報告)
らっこ(プロフ) - 87様さん» 閲覧頂きありがとうございました！彼は結構複雑なタイプですが、好きな物には真っ直ぐな子ですので！よろしくして頂けると幸いです(*´`)彼にはこれからの自分の辿りたい道を見つけて頂きたいものですね…！|ω`) (2019年8月14日 20時) (レス) id: 42979ffc68 (このIDを非表示/違反報告)
87様 - この作品好きです！ユズリハ君推しますね←ユズリハ君の将来はジムリでしたか…！俺得回でしたありがとうございました。← (2019年8月14日 20時) (レス) id: 1eaad9c94d (このIDを非表示/違反報告)
マジカルパティシエクッキー(プロフ) - らっこさん» わかりました！了解です！ (2019年7月28日 4時) (レス) id: ea02e12f92 (このIDを非表示/違反報告)
らっこ(プロフ) - マジカルパティシエクッキーさん» すみませんが一旦ボードの方でお話しても大丈夫でしょうか…？ (2019年7月27日 22時) (レス) id: 42979ffc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らっこ | 作成日時：2019年7月7日 18時
