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コウハside
俺がフジに向かってぴっ、と指を指しながらそう言うと、途端に周りの音が止んだように思われた。フジは驚いた表情を見せたが、すぐにいつもの澄まし顔に戻り答える。
トウカ「…私はあまりバトル経験は無いのだが。」
コウハ「良い!これでチャラにするから!」
トウカ「でも…」
コウハ「お願いしまーす!」
いつの間にか立場が逆転していた。そして俺とフジの間では、姉弟達のひそひそ話が繰り広げられる。
オウハ「でもそれってコウハだけのメリットじゃないかしら…」
ユズリハ「……うん。」
クレハ「でもバトルは見るのも楽しいのじゃー!」
オウハ「トウカ、愚弟と一戦お願い出来ないかしら。」
クー兵衛さん、ナイスアシスト!サクラさんも反応して予想外の流れではあるが、とりあえずフジとバトルが出来ればそれで良い。
…ぶっちゃけ暇だからって言うのもあるにはあるが。
トウカ「…うーん……」
コウハ「オネガイシマス!!!」
手を顔の前で擦り合わせ願うようにお願いすると、やがて前方から承諾の声が小さいながらも降ってきた。
トウカ「分かった。お詫びとしてバトルさせて貰うよ。」
コウハ「ヤッター!!」
トウカ「ただし。今はつの子さんが居ないんだ、あまりここを荒らさないと約束してくれるかい?」
コウハ「はい!やりますやります!」
完全に俺が頼み込む形になってしまったが、どうやら交渉は成功したらしい。始終を見守っていた三人は、もう止められないと悟ってか何も言いはしなかった。
そしてフジはくるりと体勢を別の方向に向けると、口に左手を添えて声を張った。
トウカ「と、言う訳だがー!ルカリオ、一戦頼めるかー!」
恐らく会話の全ては聞こえていなかったはずだ。が、何かを察したルカリオが一瞬、いや暫時嫌そうな顔をして少し考え込んだ後、承諾とも言える頷きを見せた。
コウハ「エルー!バトルすんぞー!」
俺は大きく手を振りながらエルに向かって声を出すと、
エルレイド「嫌だー!」
コウハ「あの野郎……」
嫌だ、と返された。
コウハ「いつも喜んでやるだろー!」
エルレイド「俺今満腹だからー!」
コウハ「体力満タンで良いじゃねぇかー!!」
そう返すとエルはハッとして焦ったように周りに助けを求めた。しかし何も起こらない!
エルレイド「…しゃあねぇ一発ぶちかましたらァー!!」
コウハ「残念ですが荒らすなと約束したからなー!」
エルレイド「ばか野郎ー!!」
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らっこ(プロフ) - いつの間にか順位が付いておりました!閲覧・評価して下さった多数の方々、ありがとうございました!!話の関係でこの場でのご報告、お許し下さい。(また感謝イラストが描けたらいいなって思ってます(*´`)) (2019年8月28日 22時) (レス) id: 42979ffc68 (このIDを非表示/違反報告)
らっこ(プロフ) - 87様さん» 閲覧頂きありがとうございました!彼は結構複雑なタイプですが、好きな物には真っ直ぐな子ですので!よろしくして頂けると幸いです(*´`)彼にはこれからの自分の辿りたい道を見つけて頂きたいものですね…!|ω`) (2019年8月14日 20時) (レス) id: 42979ffc68 (このIDを非表示/違反報告)
87様 - この作品好きです!ユズリハ君推しますね←ユズリハ君の将来はジムリでしたか…!俺得回でしたありがとうございました。← (2019年8月14日 20時) (レス) id: 1eaad9c94d (このIDを非表示/違反報告)
マジカルパティシエクッキー(プロフ) - らっこさん» わかりました!了解です! (2019年7月28日 4時) (レス) id: ea02e12f92 (このIDを非表示/違反報告)
らっこ(プロフ) - マジカルパティシエクッキーさん» すみませんが一旦ボードの方でお話しても大丈夫でしょうか…? (2019年7月27日 22時) (レス) id: 42979ffc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らっこ | 作成日時:2019年7月7日 18時