【ポケモン】らっこ家生態大暴露。【オリキャラ】 (ページ45)

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雨の日、そして寒がりな上にましてや明け方。ユズリハ君は重なる原因と共に、厚手の布団を体にくるめている。

ユズリハ「…雨か……寒そう…」

腕をさすり、ぽそりと呟いた。

いつもの三つ編みを解いてヘアピンも外している。心底嫌そうな表情を浮かべるその顔は、本人は嫌うが女の子に見えなくも無い。

ブースター「……よいしょ…」

わたしは自慢のもふもふとした温かい体毛を彼の足元に擦り付けた。

ユズリハ「あったかー………ありがと、ブースター。」

微かに微笑んで、ユズリハ君はわたしを撫でた。そして次いで何かを思い出したように先輩の方に目を向ける。

ユズリハ「…そうだ。レントラーごめん、昨日ブラッシング…してあげられなくて…午前中にしてあげるから……」

レントラー「俺は大丈夫だよ。楽しみに待ってるからね。」

ユズリハ「…ありがと。」

ユズリハ君はわたし達とは話せないけれど、大方言っている事は分かってくれる。

それにブラッシングも上手いし、性格の把握や育成だって得意。つくづく自慢のご主人だと思う。

ユズリハ「…雨ってさ…なんか……良いよね…」

ひとしきりわたしを撫で終えてから、ユズリハ君は言った。

ユズリハ「…雨の日の屋内は好き。外は全くだめだけど……なんか、あったかいよね。」

そう続ける彼に、わたしと先輩は目を見合わせて驚いた。

レントラー「…奇遇だね。」

ブースター「はいぃ、…もしかして聞こえてましたかね…？」

そんなわたし達を不思議そうに眺めてから、ユズリハ君はふと踵を返した。

ユズリハ「…まぁ気温が低くなるから好きとは言わない。快晴が一番だよ……」

欠伸を一つ交えてそう言いながら彼はまた、布団に飲まれるように、吸い込まれるように入った。

ブースター「…二度寝だ……」

レントラー「肌寒いからね。…ブースターはどうする？俺はもう起きているつもりだよ。」

ブースター「…うーん……じゃあ先輩と居ます…！」

レントラー「そう。」

わたし達はそのまま縁側に居る事にした。

空は暗やんで晴れる気配は未だしないが、…まぁ、晴れなくても良いのかもしれない、なんて。