【ポケモン】らっこ家生態大暴露。【オリキャラ】 (ページ44)

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レントラー「……雨の日って、家の中に居るとなんだかこう……守られてるって感じしないかな？」

ブースター「……？」

先輩はそう言うが、わたしにはいまいちピンとこなかった。

そんな、あまり反応の良くないわたしを一瞥して先輩は続ける。

レントラー「外は雨だけれど、ここは濡れてないっていうか…うーん…ごめんね、俺じゃ上手く伝えられないな。」

申し訳無さそうに先輩が笑うので、慌ててわたしは考えを巡らせ始める。

レントラー「それで雨が強ければ強いほど、あったかいなあって……そんな感じが増す気がするよ。…あ、そうだな…夜道の街灯の袂に居る事に似てるかもしれない。」

夜道の中の街灯。確かに、闇が深ければ深いほどその円錐状の明かりに酷く安心する。

たとえそれが頼りない微かなものだとしても。

ブースター「…！先輩っ、何となく分かった気がする…！」

レントラー「ふふ、良かった。」

ブースター「じゃあ今わたし達はこの家に守られてますね…あったかいんですね……！」

レントラー「そういう事だね。」

そんな会話をしている間にも、雨は降り続けている。心做しか少し弱まったような気もするけど。

レントラー「…そういえば昨夜のブラッシングはどうだった？」

そう訊かれて、わたしははた、と昨日の寝る前の事を思い出した。

ブースター「はい！気持ちよかったです…！ユズリハ君が丁寧にしてくれて……でも途中で寝ちゃったみたいです…」

昨夜、わたしのご主人であるユズリハ君がブラッシングをしてくれた。けど、わたしの体温が良かったのか寝落ちてしまったようで。

彼を無理やり布団の上に移動させて、わたしもそのまま眠りにつく事にしたんだったな。

レントラー「良いね。次俺の番だったのに…今日してもらおうかな。」

ブースター「はいっ…！」

そう笑顔で返事をすると、先輩の見える視界の左端の反対、すなわち右端に、白い着物の裾が目に入った。

反射的に顔を上げると、

ユズリハ「…おはよ。」

目を擦りながらわたしの隣に佇むユズリハ君が居た。

噂をすれば、とはこの事。

ブースター「むぴゃっ。」

レントラー「ブースター、ユズリハ君だよ。」

…驚いてしまったけど。