【ポケモン】らっこ家生態大暴露。【オリキャラ】 (ページ26)

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オノノクスには見栄を張って無謀にも対抗するくせに、あいつらを前にして僕は逃げてしまった。

あいつらから逃げを選んだくせに、僕はオノノクスには喧嘩を売った。

本当は自分でも弱いって分かってたんだ。

なのに、いざそれを突き付けられると怖気付いて逃げてしまう。

結局僕は、自分が一番大事なんだろう。

あのルカリオとは大違いだ。僕じゃなくて、彼が残っていたなら―――

仲間とまた、笑いあえたかもしれなかったのに。

リオル「…………」

ダメだな、一度気を落ち着けないと。

そう思った僕は再び目を閉じ眠りについた。

リオル「……くぁ…」

起きたのはその日の夕暮れ時。

痛みは自然回復で少し引いたみたいだ。良かった。

立ってみると、満足では無いものの動く事は出来そうだ。

しかし相変わらず空腹感が拭えない。盛大にお腹の音が鳴って、尚更お腹が減った気がする。

リオル「……もう一度、今度は慎重に行けば…」

僕はあの家を前に再度意気込んだ。しぶといのは生まれつきだ。

リオル「…………」

自らの気配に注意し、最初よりも周りに気を張って忍び込んだ。

よし、今回はあのオノノクスは居ないみたいだ………

リオル「…あっ…！」

思わず声を出してしまった。縁側の窓が空いていて、どうぞ入ってくださいと言わんばかりに開放されている。そして見える机の上にはきのみが盛られたお皿。

気付いた僕はにやりと笑って近付いた。

リオル「………」

木に登り、屋根に飛び移る。中の様子を伺うと、見る限り無人。人間の波紋も感じられない。

よし、ついてる。天は僕に味方したんだ！

リオル「♪」

するりと中に入り込み、畳に静かに着地。いける。

そろりそろりと机に近付きお皿に手を伸ばすと―――

「…およ？」

リオル「ッ！！？？」

金色の髪をした人間と、きのみの山の上で手が重なった。