【ポケモン】らっこ家生態大暴露。【オリキャラ】 (ページ18)

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暫く二人で不安定な石場を歩く。触れる岩は時折湿っていて、滑らないよう極力注意を払って進んだ。

やがて、開けた明るい場所に出た。

オウハ「……あのー…」

明らかにその人が居るとは分かりつつも、恐る恐る声を掛ける。

「…なんぞ、もう来たのか？」

少し年老いた女性の声が、洞窟の中に反響する。

オウハ「はい。というか、指定の時間通りに来たのはこちらなんですけれどね。」

「ふむ…あまり時間は気にせん性分での…」

オウハ「じゃあなんで指定したんですか。」

あたしはため息を吐きつつ、傍らの火に姿を照らされたその人に近付き座る。

「……して、あの子はあれからどうじゃ？」

オウハ「えぇ、変わりなく。…良い意味でも悪い意味でも。」

「ほっほ、難儀な子よの。」

オウハ「…可愛い子ですけれどね。」

あたしはもう一つのボールを強く握り、軽く宙に放り投げた。

ブラッキー「…ブラッキ……」

青い光を纏って現れたのはブラッキー。周りをきょろきょろと見回して少々びくついている。

オウハ「…サーナイト、お願い出来るかしら。」

サーナイト「はい、オウハ様。」

サーナイトが頷き手を胸元で合わせる。

途端に鮮やかなピンク色のオーラに似たものが作られ、彼女はあたし達に向かって飛ばした。

ブラッキー「…オウハ、聞こえる？」

オウハ「えぇ、聞こえてるわよ。」

すると、ブラッキーの声が聞こえるようになった。

オウハ「サーナイトにテレパシーの共有をして貰いました。これでブラッキーの話が分かります。」

「便利なものよのぉ…じゃがこれは……」

オウハ「えぇ。四個体に同時に共有する為、サーナイトの体力消費が大きいので…長続きは致しません。」

「…手短に済ませんとな。」

サーナイトが申し訳無さそうに顔を伏せるので、あたしは宥めるように頭を撫でてあげた。

「…まずは、改めてこやつの"それ"を見てやらんと……」

オウハ「はい。ブラッキー、サーナイト。」

ブラッキー「…なぁに？」

あたしは二匹それぞれに目配せをして指示を出した。