願い14 ページ15
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銀時たちが攘夷戦争へ行くまであと数日。
刀や鎧、甲冑着などが並び、本当に戦争に行ってしまうのだと感じてしまい、寂しくなる。
そんな時、長い黒髪を低い位置で束ねた桂くんが「A先生!」と私を呼んだ。
「どうしましたか、桂くん」
「鉢巻の付け方がみんな分からないと言っているのです。先生、付けてくれないでしょうか」
「別にいいですよ。…背が高いから届きませんね、すみません、座ってください」
桂くんも私よりずいぶんと背が高いものだから、
鉢巻を結ぶのにも届かない。
縁側にいたので座ってもらい、桂くんの綺麗な黒髪を手に感じながら鉢巻をきつく結んだ。
「これでいいですか?」
「…おぉ、流石先生…
ぴったりです。おい銀時!先生に結んでもらえ!
貴様のそのぼさっとした髪じゃ自分じゃ結びにくいだろ!」
桂くんが遠くの方にいる銀時に揶揄いを交えたのか、将又思ったことを言っただけなのか、どちらかは分からないが皮肉ったらしい言い方で銀時を呼んでいる。
銀時は、誰がぼさっとしたら髪型だ!自分で出来るわ!なんて言いながら、地面をどんどんと踏み、
銀髪のくるくるとした天然パーマを抑えながら鉢巻を結ぼうとしているが、全く結べていない。
「銀時も意地を張らずに来てもいいんですよ?
無理に結んだら髪がいたんじゃいますよ」
そう私が呼べば、Aが言うなら仕方ねぇみたいな顔をしながら渋々私の元へとやって来る。
桂くん同様、縁側に座ってもらい結ぶことに。
銀時特有のふわふわとした銀髪。
触り心地が凄く良くて、いつまでも触っていたいほどだ。綿菓子みたいなふわふわ加減で、甘いものばかり食べている銀時だからか、ふわりと甘い香りが漂う。
「…いつまで触ってんだよ」
「あ、すみません。銀時の髪の毛、ふわふわしていて気持ちよくてつい…今結びますね」
「後でいくらでも触らせてやっから、早くしてくれ」
銀ときの優しさを感じながら、ふわりとしている銀髪を押し退けたりしながら結ぶ。
結び終わり見てみれば、我ながらいい感じに出来たと思う。少し銀時の髪の量が多いため、ぼわっとしないかが心配だが。
「はい、出来ましたよ」
「ありがとな、A」
そう銀時は言うとみんながいる所へ向かっていった。
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沖田桜華 - とても感動して、銀さんみたいに目がパンパンです(´;ω;`)沢山の感動を、温かさをありがとうございます!!続き、更新停止中になってますけど頑張って下さい! (2018年11月1日 21時) (レス) id: 98b8c85960 (このIDを非表示/違反報告)
如月龍雅(プロフ) - すごく感動しました!続きを楽しみにしてます(`・ω・´) (2018年2月19日 13時) (レス) id: c52e92d004 (このIDを非表示/違反報告)
オタク - 更新頑張ってください!続き楽しみに待ってます! (2018年2月3日 7時) (レス) id: 7bc9a154f5 (このIDを非表示/違反報告)
しゃしゃねこ(プロフ) - 風華さん» コメントありがとうございます!!ハマって下さってありがとうございます!!更新はゆっくりですが、完結までは突っ走ってまいります! (2017年12月29日 21時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
風華 - 私も松下村塾の話が大好きではまりました!おもしろいです!更新頑張ってくださいね! (2017年12月29日 21時) (レス) id: 3c5562f198 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃしゃねこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=80052c2ded6763cad9b2f669385f5dbf...
作成日時:2017年12月9日 15時