もどかしい #銀時 ページ16
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「ほらよ、足出せ」
「……っ、い、いいってば!!
それくらい出来る!」
血が滲む太ももに手をかけられ、
ビクッと体が震える。
「あーもう黙ってろ!
怪我人は大人しくしましょーね」
「いっ……」
やけにお節介な銀時により消毒液が傷に染みた。
ここは屯所、一番隊副長、Aの部屋だ。
偶然怪我を負った彼女を見かけた銀時が”大丈夫”だと言い張る彼女の言葉を無視し、
背負って屯所まで戻ってきた。
「…ったくよォ、傷残ったらどーすんだ」
「別に…私は真選組なの。
刀傷くらいもうたくさんある」
少し不貞腐れた口調でそう言うAに銀時は”女がそんなこと言うな”と返す。
(そんな女扱い…慣れてないんだから、
どうしていいか分からないよ)
忘れていた家族同然の仲間たちへの愛、絆なを思い出せたのは真選組のおかげ。
忘れていた硬く閉ざされた心を”恋”という鍵でこじ開けたのは銀時だ。
「ん、これでいいだろ」
「ありがと…」
意外にも手早く手当をしてくれた彼。
ちらりとその横顔を盗み見て、Aは顔を赤く染める。
「なに?そんなじっと見て。
銀さんの事好きなの?」
「……っ///」
ニヤリとしてやったり顔でそう言われ、
反論する前に手が出た。
バシッと銀色の頭を叩く。
頭をさすりながら文句をブツブツと並べる銀時。
そんな様子を笑顔で見つめながら、
(本当私、この人の事好きなんだなぁ…)
Aはそう思うのだ。
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サド - おもしれー (2015年10月7日 0時) (レス) id: 3dafc92b50 (このIDを非表示/違反報告)
モエ(プロフ) - 総悟LOVEさん» 申し訳ありません、リクエストの受け付けは終了してしまいましたm(__)m (2015年10月6日 2時) (レス) id: cb41ecc13e (このIDを非表示/違反報告)
総悟LOVE - リクエストお願いします!沖田のちょいピンクで俺様ドSがいいですっできれば銀さんに実は見られてて脅されて……みたいなのができたらいいです。細かくてすいません (2015年10月5日 20時) (レス) id: 069d755abe (このIDを非表示/違反報告)
サラ - モエさん» あ、そうだったんですか!!わざわざ教えてくださりありがとうございます!! (2015年9月8日 22時) (レス) id: 791174cba6 (このIDを非表示/違反報告)
モエ(プロフ) - サラさん» あ、そういうことですか(>_<)更新する時間は無くても誤字とか見つけたらその時に修正してるので日付だけ更新されてる事は何度もあります。 (2015年9月7日 22時) (レス) id: cb41ecc13e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モエ x他1人 | 作成日時:2015年7月12日 14時