鳳仙登場 ページ2
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「ありがとって…
あんな態度で追い返されそうなのに?」
「晴太くんなら大丈夫だよ。
きっと…想いは通じると思う」
扉を叩く晴太くん。
せめて見守っていよう、と
背中を見つめた。
「……きゃっ」
突然私の胸の下辺りに腕が絡まった。
そして肩にトンっと置かれる顎。
「わ、えっ、神威?」
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「なんかムカつくんだよね。
さっきから”晴太くん晴太くん”って…
俺の事微妙に距離置いてるし」
耳元でいつも以上に低い声で囁かれる。
”微妙に距離置いてる”って…
そんなつもり無かったけど、無意識かなぁ。
「ねぇ」
「……っ」
神威の唇が耳に触れると、
ピクッと体が揺れた。
「私…そんなつもりないっ」
「へぇ?余計たち悪いね」
パクリと、耳朶を加える。
離れようともがいても全く解けない腕。
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「神威。貴様、女じゃ心は満たせないんじゃなかったのか?」
地を這うような低い声。
「ほ、鳳仙……っ」
「ありゃりゃー。見つかっちった」
「わっぱ、それがお前の母親だ」
鳳仙が投げたのは、女の髪の毛。
まさか……
死んでるってこと?
じゃあ、日輪は一体…。
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予想通り、晴太くんの本当のお母さんは
既に亡くなっていた。
「母親ならいるっ!ここに!」
そう言って諦めずに扉を叩く。
思った以上に、晴太くんの心は強いみたいだ。
「よみで本物の親と対面するがいい」
危ないっ!
鳳仙に勝てない事なんてわかってる。
だけど走り出せずにはいられなかった。
その時、後ろからなにかが飛んできた。
あれは……
木刀………っ!!
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みんみ - すっげえおもしろかったっす!!これからも面白い作品を生み出してください!!!!!!!!!! (2017年1月3日 15時) (レス) id: 2dd5701760 (このIDを非表示/違反報告)
サラ - 他のフラグありは見れるのに… (2016年7月7日 22時) (レス) id: 72c8aad68f (このIDを非表示/違反報告)
サラ - そもそも夜の記憶という夢小説が見つからない見たい(;。;) (2016年7月7日 22時) (レス) id: 72c8aad68f (このIDを非表示/違反報告)
モエ(プロフ) - Mさん» すみません、今は修正中です(°_°) (2015年7月2日 16時) (レス) id: cb41ecc13e (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 夜の記憶にロックかかってるんですけどどうすればいいのですか? (2015年7月2日 16時) (レス) id: e7739ec10e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月姫 x他1人 | 作成日時:2015年6月8日 23時