副長と隊長 #土方 沖田 ページ16
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「おい、A。
テメェ…逃げられると思うなよ?」
げっ……見つかった。
鬼の形相で迫ってくる副長、土方さん。
実は私、昨日までの提出書類をサボって見回りに逃げようとしていました。
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誰だってそうだよね。
一人部屋で書類と睨めっこしてるより、
外歩いて町の皆さんが穏やかに過ごす日々をニコニコしながら眺めている方がよっぽど良い。
『見逃してくださいよぉ。土方副長っ!』
「…そんな上目遣いしてもダメだ」
ちぇっ。ダメか。
「とにかく、早く俺の部屋まで来い」
『えっ!?
……どうして副長の部屋でやるんですか?』
驚きと共に少し嫌な予感がした私は
疑い深く聞き返す。
この前同じ状況になった時、
私、副長に色々されたんだよ…。
『まさか…またこの前みたいに……』
「ふ、分かってんならさっさと来いや」
『えー』
とか言いながらも、土方さんに少なからず上司以上の好意があるし
包み込まれると安心する大人の包容力に
結局身を預けてしまうのだ。
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『んっ…んん…』
煙草の味がする。
副長独特のキスの味。
煙草に少し甘さが混じっているそれ。
頭の芯まで溶かされるような感覚に、
必死に意識を繋ぎ止める。
『ふ、副長っ、やっぱダメです…
こんな昼間っから…』
「んなの平気だ。今日は人少ねぇし」
でも、誰かいたら…。
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「人は少なくても、俺はいるんですがねィ」
嫌と言うほど聞き覚えのある声に
背筋が凍った。
『お、沖田隊長っ!』
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モエ(プロフ) - 夜桜さん» 了解です(^ ^)!! (2015年6月14日 16時) (レス) id: cb41ecc13e (このIDを非表示/違反報告)
モエ(プロフ) - ねねさん» 了解です!!ありがとうございます! (2015年6月14日 16時) (レス) id: cb41ecc13e (このIDを非表示/違反報告)
モエ(プロフ) - チョコさん» ありがとう!!続編もよろしくねー(^ ^) (2015年6月14日 16時) (レス) id: cb41ecc13e (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - 票数とか、お気に入り登録数やばいね! 尊敬します^^* 頑張ってー! (2015年6月14日 15時) (レス) id: 13eaafcfd4 (このIDを非表示/違反報告)
莉奈(プロフ) - 神威先生ありがとうございます!キャ───(*ノдノ)───ァ (2015年6月13日 16時) (レス) id: a4a25351b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モエ x他1人 | 作成日時:2015年5月26日 19時