*私の周りはSばかり*短編【銀魂】

我慢？なにそれ。 #神威 ページ35

.



.



「ねぇ阿伏兎。Aはどこ？」


俺が書類の整理をしている所に、団長がズカズカとやって来た。


団長が殺し意外に熱心になってる時、それは必ずAを探しているときだ。

あいつは団長に負けないくらい気まぐれで
いつも船内をフラフラしてる。


.


「Aならさっき仕事を終えて風呂に行ったぜ」


「そっか、風呂か…」


ふーんと意味ありげな顔をする団長。


「まさかお前さん、覗き見なんてしねぇよな？」


「……バカなこと言ってると、
殺しちゃうぞ？」


うぉーおっかねぇ。


”これからは仕事終わり
絶対俺のとこ寄るように言ってね”

それだけ言って去って行った。


.


まさかあの、冷酷非情な団長が
こんな普通の女にご執心たァ、誰も想像出来ないよな。


はぁ、気まぐれが2人いるだけで俺は手いっぱいだぜ。



------------------------------------------------------------


.


「あ、A。遅かったね」


『………』


ごく当たり前のようにそこに立ってる団長。

ここが何処だかわかってないのだろうか。
それともただバカなのか。


『あの…ここ、女風呂の脱衣所ですよ』


「うん、それが？」


いやいや、私はタオル巻いてたからセーフだけど！！

もし他にも女の人いたらどーするの！と団長に向かって怒鳴ってやると

”さっきでて来た人に聞いたらあとAだけだって言うから。
それに今部下に誰も来ないように見張らせてるから安心して”

と言う。


『はぁ……』


あきれた。

アホ毛をピョコピョコさせながら笑顔を崩さない団長に少し苛立ちを覚えた。


.


.


.

＊→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す