【銀魂】青薔薇 (ページ29)

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「武士道とやらか…殊勝なものだな。己一人の命を捧げて女たちの免罪を請おうと言うのか？ムダだ、貴様が終われば次は女たちだ」

ダメ、と小さく呟き顔を上げる。その視界が写したのは、フラフラになりながら鳳仙の前に向かう銀時。

「消させやしねえさ、もう誰も…例えか細いロウソクの火でも、集まりゃ闇も照らせる。例え火が消させていても一本でも火が残っていれば、また火を灯せる…お前にゃ、俺の火は消せねえよ」

たった一人で夜王の前へと向かう彼を見て、何を思ったのかAもそこへと向かう。

「俺にゃとっておきの火種があるんだ、絶対に消えねえ火種がついてんだ。ヤツらがいる限り…俺は何度消されても、何度でも燃え上がる」

大きな地響きが聞こえてきた。

「お前なんぞに…この光は消せやしねえ」

「こ…これは、この光は…」

銀時の後ろからは眩い光が差し込んでいる。

＿＿何年も見ていなかった、その光。

鳳仙の血、肉…魂でさえも乾いていき、彼は屋根の上へと投げ飛ばされる。

夜王が太陽に照らされているその様を、女たちと銀時は建物内から見ていた。

神威が傘を持って進み出て、鳳仙の元へと歩いていく。夜兎同士の憂いを帯びた会話を、彼らはただ聞いているだけ。

鳳仙が頭上に輝く太陽に手を伸ばした時、屋根の上でカラン、と靴が瓦に着地したような音が響いた。

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