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暗闇の中の仄かな光 ページ4

「…ここ、は…?」

そこは黒く、暗い、全てが黒に塗り潰された世界だった。それこそ、一筋の光もない。そうだ、私はウォッカに撃たれたんだ。お腹を…。お腹…?それなら、まだ生きているかもしれない…!
小さな名探偵さん――コナン君に御礼を言わないといけないし、志保ちゃんも元気付けてあげなきゃ。きっと泣いてるもの。あの子私のこと大好きだから…。
…それに、大く、じゃなくって赤井さんにも言わなきゃいけない。大好きで、愛しているけど、もうFBIのNOCだとばれてしまったのだから、私に付き合う必要なんてないって。赤井さん。きっと、自分を責めてるだろうからなぁ。ジョディさん、だったかな…。彼女のもとに戻ってもいいって、伝えよう。

「ありがとう。大くん。愛してるよ」

落としていた目線をもう一度あげれば、そこは真っ暗な世界じゃ無かった。小さな光が闇のなかで仄かに光っていた。そこに向かってゆっくりと歩き出す。する事を、しなければならない事を思い出した私には迷いなんてないから、だから急ぐ必要はないから。もう少しだけ、貴方の彼女で居させてください。目を覚ましてしまうまでは…。

△▼△
目を覚ました私が一番最初に視界に入れたのは、清潔そうな、真っ白な天井だった。体を起こし周りを見回してみるとどうやらここは病院のようだった。ウォッカに撃たれた腹部に手を当てて少し力を入れて押してみたが、痛みは全くと言っていいほどに感じなかった。私が撃たれてからどれだけたったんだろう。1ヶ月くらいかなぁ。でも、そんなに早く治らない、よね?なら…。

コンコンッ

「宮野さーん、点滴の時間ですので開けますね」
「はい、どうぞ」
「えっ?!み、宮野さんですか?」
「は、はい。そうですけど…」
「し、失礼します!」

ガラッ

慌ててナースさんがはいってきた。何故こんなにも慌てているのだろう。私が眠っていたのは数ヶ月くらいだと思うんだけど…。

「何でそんなに慌ててるんですか?」
「何でって。宮野さん、あなた3年間も眠ってたんですよ?慌てるなっていうほうが無理ですよ!」
「え…?わ、わたし、そんなに…?」

私が呆然としている間にもたくさんの人が集まってきた。志保ちゃんや赤井さん、コナンくんに似た青年、他にもたくさんの人たちが私の病室に来ていた。
突然温かいナニカ――志保ちゃんに抱きつかれた。

壊れかけの君を腕に抱く→←貴方と一緒に沈ませて



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ゆっきー(プロフ) - 喉いたいー。 (2017年6月4日 16時) (レス) id: f7c0b29069 (このIDを非表示/違反報告)
弧芭空 - 寝ろや(笑)たしかに走らされたらやばかったかも (2017年5月28日 9時) (レス) id: 7440005314 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - 眠い、続きが思いつかん…。 (2017年5月28日 1時) (レス) id: f7c0b29069 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - 今日は走らされんくてマジよかったー。旅行明けの体にはちとキツいですわ。 (2017年5月26日 18時) (レス) id: f7c0b29069 (このIDを非表示/違反報告)
弧芭空 - 「ねじれそう」?って難しい言葉使うなっっ!明日朝練いかんよな?? (2017年5月25日 22時) (レス) id: f3e37caef6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆっきー | 作成日時:2017年4月16日 1時

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