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八十五訓 ページ37





『……あんま辛かとダメって言ったやん。』


「ごめんなさいね、でも我慢出来なくって。」



ふふっと笑いながら

激辛煎餅をボリボリ食べているミツバさん



『……銀時が買ってくるけんやん。』



横にいる天パ野郎の頬を抓る



「い″だだだ!! 依頼されたモンは仕方ねェだろ!!」


「ふふっ 仲が良いのね。」


『「全然。」』



また銀時を睨みつける


こがん奴と仲良いとか思われたくないし!



『そがんとは下におるジミー君にあげてよ。』


「えっ!?俺激辛煎餅なんて食べれませ…あっ!!」


「アレ 山崎さん?なんでこんな所に?」



銀時はジミー君を散々踏みつけて

二人何処かへ行ってしまった




「何しに行ったのかしら?」


『さぁ?あ。そーいや、ミツバさんにプレゼント』



そう言ってちいさな紙袋を渡す



「……あっ、これって…!」


『そ。組紐』



彼女の手には赤の組紐がある



「これ、Aちゃんが?」


『ううん、土方さんが。』


「!!十四郎さん、が?」



買ったあと土方さんに無理やり紙袋を渡されて

「これ渡しといてくれ。」とだけ言うと

そのまま去ってしまったのだ


だからしょーがなくうちが

ミツバさんに届けたっていうことだ



『前にね、土方さんに「元々身体の弱い奴が

なんか病気だったりしても治せる薬があるのか」

って聞かれてね。

今思えばミツバさんのことやったんやなって。』



驚いたように目を丸くするミツバさん



『これはうちが組紐貰った人が言いよったとけど、

組紐は人と人、心と心を結ぶものだって。


だけん、これがあればお前は大丈夫だってね。』


『なんの根拠もなかとにね。』と苦笑しながら言えば

反対にミツバさんは優しい表情をしていた


『だけん、ミツバさんだって大丈夫!

ちゃんと身体治って幸せな生活送れるよ。』



「……ありがとう、Aちゃん。

私、身体を治すことどこか諦めてた。


でも、今の話聞いちゃったら諦められないわ、!」



それはきっと他の意味も入っているのだろう



するとタイミングが良いのか悪いのか

銀時が戻ってくる


それと同時にスマホに一件の着信が入る

















《やっぱ転海屋が持ってたわ。

今日の深夜でよろしく。


″星屋″》








「どうかしたの?」


『……ごめんけど、うち用事出来たけん帰るね。

ミツバさんまた来るけん。』


「?ええ、ありがとう。」


「えっ、お前帰んの?」


『そー言いよるやん。じゃ、またねー』

「は!?あ、ちょ、」








さーて、準備せんばな

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作者名:睡眠足りない布団好き女子 | 作成日時:2021年2月7日 21時

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