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六十九訓 ページ21





『な、なんでここに…』


「てめェを探してたんだよ。」



そう言う土方さんは何故か服と髪が濡れていた



『す、すいません……他の人達は?』


「さァな、俺ァ会ってねェから。」




さっさと帰るぞ。と言って先を歩き出した土方さん


小走りで土方さんの隣に並ぶ





「たくっ、てめぇ何歳児だ。」


『し、仕方ないじゃないですか、

…………方向音痴やけん。』




自分でもこの方向音痴はどうにかしたい


これじゃどこにも行けない気がする




『てか、なんでそんなビショビショなんですか。

栗子ちゃん達はどうなったんですか?』


「あー、どうやら別れたっぽいぞ……うん、」


『え。』



訳を聞くと彼氏さんを狙撃しようとする

バカ三人を止めようと砲撃すれば

何故か逆に惚れられた


それで海に落ちたらしい




『栗子ちゃんを全力で止めておきますね。』


「言い方は気になるが今回ばかりは頼む……」




ん?そういや、土方さん海に落ちたって……



『って、はよ着替えないとじゃないですか!!

ここってかぶき町の近くでしたよね?』


「え、あぁ、そうだな。」


『屯所までこっからやったら遠いですよね?

……不本意ですけど、うちに寄って下さい。

そんままやったら風邪引きます。』



「…………お前熱でもあんのか。」



『失礼ですね!ありませんよ!!

…………探してくれたお礼も兼ねてです。』




本当なら嫌いな相手を家にはあげたくないのだが

濡れているのに探してくれて

その後、「風邪引きました。」なんて言われたら

正直、胸くそ悪い





まぁそんなこんなで



































『お風呂沸かしますからちょっと待ってて下さい。』


「おう、」








ここから長い夜が始まった


『始まらんし!!てか、まだ夕方やし!!』

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作者名:睡眠足りない布団好き女子 | 作成日時:2021年2月7日 21時

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