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急いで影に隠れて
最初、平野先輩に会った時のように覗くと
物々しい雰囲気を醸し出した廉が平野先輩を見下ろして話していて、先輩は余裕そうな目で廉を見上げている。
...、話聞こえるかな、
一生懸命、耳を傾けて会話を盗み聞く
「紫耀さ、なんであんなにAに構うん？」
「なんでって、好きやからちゃう？」
...本当に先輩って私のこと好きなんだ。
直接言われたけどそういうモノに含まれてると思ってたから現実味が湧いて、
「いつから？」
「俺が中三の時から」
「それって俺と出会った時からってこと？」
「そうやで」
中三ってことは私が中二、その時はまだ廉と離れていなかった。
ずっと知りたかった謎が解けそう。
「俺と関わりを持ったんってAと近づきたかったから？利用したん？」
「せやで、」
「ほんっまクズやな。」
━━━━
side of 廉
Aが去っていった後の虚無感。
何度か聞いた紫耀の謎の言動。
そんなん、確かめるしかないやん。
聞いたら聞いたで、聞きたくない事ばかりで。
俺のこと利用してたとかまんまと引っかかってるやん俺。
「俺、廉が思ってる以上にクズやで。
あいつ覚えてる？ゆあ。」
ゆあ...、俺を沼に引っ掛けた女。
覚えてる、と紫耀の目と少し逸らして頷くと
｢あいつは俺が仕組んでん。｣
｢は？｣
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作者名：麗夢 | 作成日時：2018年7月20日 14時
