【もしも】あれがスマイルの部屋だったら ページ43
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これは本編とは関係のない、
パラレルのお話です。
もしもあの時、子ウサギが飛び込んだのがスマイルの部屋だったら……
*****
何かが割れる音がした。
明らかに、誰もいないはずの自分の部屋の方から。
スマイルは急いで廊下を駆け抜けた。
慌ててドアを開け、スマイルは絶句した。
部屋の中はぐちゃぐちゃに荒らされている。
「はぁ!?おい、誰だよ!こんなことした、の、……は……」
部屋を見渡すと、そこには申し訳無さそうに耳を伏せるAがいた。
「なんだ、Aか」
スマイルはドアを閉めると鍵をかけた。
そして、開けっ放しだった窓も閉める。
それからようやくAに歩み寄る。
「お前がやったのか?駄目だろ散らかしちゃ」
しょんぼりしているAの頭を撫でていると、Aの翼の下からひょこりと小さなものが顔を出した。
「はぁ!?なんだこれ」
それは、羽の生えた小さなウサギだった。
「お前が連れてきたのか?A」
スマイルは子ウサギをAの翼の下に押し戻す。
「取り敢えず、お前はそこにいろ。Aもちょっと待ってろ。『待て』だ、解るな?」
そう言うとスマイルは手早く部屋を片付けた。
とりあえずスペースを作ると、Aを呼ぶ。
「こっちにおいで。ここ、ここに寝て」
クッションを並べて作った即席のスペースに、Aを寝そべらせ、
スマイルはAに寄りかかった。
そして本を取り出す。
「一度やってみたかったんだよな、猛獣枕で読書」
スマイルは満足気に笑って、本のページを捲った。
「ま、きりやんが迎えに来るまで、ゆっくりしてけよ」
【もしも】あの時入ったのがスマイルの部屋だったら、
一瞬怒るが、Aだとわかると許してくれる。
その後閉じ込めて愛でる。
「あ〜!!!!いや、探索用の首輪付けてんじゃん!!……何やってんだ、俺。
って、スマイルの部屋じゃねーか!!!!」
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すみれいん(プロフ) - 久しぶりにまた読んじゃいました。ハートがまた押せるようになったのでうふふですね…!!やっぱこのお話好きだし、いつ飼い主じゃなくなるのかなぁってむふむふしちゃいます (2023年5月15日 11時) (レス) @page46 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ガナッシュs2さん» 通知が来てちょうど読めるくらいの時間があったので一からまた読んじゃいました…!やっぱりたまにあるクスッとする所好きです笑 (2023年1月10日 2時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - すみれいんさん» いつもハートありがとうございます!こちらもバタバタしていて更新できてなくてすみません!…こちらの続きもそのうち……!w 必ず………!!w (2023年1月9日 21時) (レス) @page46 id: 1465e56711 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ガナッシュs2さん» バタバタしておりお返事滞ってしまいました◯¬ 寝れそうになく読みたいと思い再び読みに来ました!しかもハート押せます。キタコレ!!となっております (2022年10月10日 23時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - トキさん» 番外編も気に入っていただけてよかったです!!!せっかくの異形夢主が人間に戻っちゃったので、番外編で獣ver再登場してもらいましたw (2022年9月25日 0時) (レス) id: 1465e56711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ガナッシュs2 | 作成日時:2022年8月3日 17時