お願い、この通り ページ3
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「へぇ。賢いじゃん。どっちに従うべきか解ってんだ？」
獣がこちらを敵対視していないことに嬉しくなっていると、階段を駆け下りてくる足音が聞こえた。
「きりや〜ん？そっちどう？片付いた？」
Nakamuの声に、きりやんは答える。
「お〜、終わってるよ」
部屋に入ってきたNakamuは、一瞬驚いた後、何故か冷たい視線をこちらに向けたが、すぐにドアの向こうへ余所行きの笑顔を作る。
「どうぞ！拘束して下さい」
すると、揃いの鎧を着た兵士たちが踏込んで来る。
室内にいた男達を次々と縄で拘束していった。
最後に、初老の兵士がこちらに頭を下げる。
「皆さん、本っ当に、ご協力ありがとうございました！謝礼はいつも通り。後で受け取りにいらして下さい」
「いえいえ、お安い御用です！またのご依頼お待ちしてます」
拘束された男達が連行されるのを見送りながら、Nakamuは体を伸ばした。
「異世界転生なんて、一時はどうなるかと思ったけど…。傭兵稼業も悪くないね！むしろ天職かも」
「ほんとそれな〜。６人一緒だったのも、運良かったし」
まさか、自分達が異世界転生とやらを体験するとは思ってもみなかったが、
得意分野の違う６人が揃ったことで、上手くやれている。
「ところでさ、なかm「ダメだからね？」」
「まだなんも言ってないじゃん！！」
Nakamuに言葉を遮られ、思わず声を荒げてしまった。
「どうせその動物連れて帰るとか言うんだろ！！ダメ！！」
Nakamuは、きりやんが言おうとしていたことを完全に読んでいたらしい。
「なんで！？」
「いまうちに何匹いると思ってんだよ！！うちが動物園みたいになっちゃうだろ！」
確かに、Nakamuの言うとおり、今までも何度か保護した動物を連れ帰っている。
「ちゃんと俺が全部面倒みてるじゃん！餌代だって俺が別口で稼いでるんだし、迷惑かけてないだろ！？」
「……それは、そうだけど」
「それに！こんなデカい獣、放置する方が危なくない？もし実験動物とかだったら、すぐに野生に帰れるとは限らないし！」
なんとか説得を試みていると、獣は姿勢を低くして、上目遣いでNakamuを見上げた。
「……ｸｩ〜ﾝ」
でかい図体からは想像もつかないような、捨てられた仔犬のような声で鳴いている。
でかした。えらいぞ。空気読めるな、お前。
「う」
獣の悲し気な瞳に、Nakamuも若干たじろいだようだった。
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すみれいん(プロフ) - 久しぶりにまた読んじゃいました。ハートがまた押せるようになったのでうふふですね…！！やっぱこのお話好きだし、いつ飼い主じゃなくなるのかなぁってむふむふしちゃいます (5月15日 11時) (
レス) @page46 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ガナッシュs2さん» 通知が来てちょうど読めるくらいの時間があったので一からまた読んじゃいました…！やっぱりたまにあるクスッとする所好きです笑 (2023年1月10日 2時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - すみれいんさん» いつもハートありがとうございます！こちらもバタバタしていて更新できてなくてすみません！…こちらの続きもそのうち……！ｗ 必ず………！！ｗ (2023年1月9日 21時) (レス) @page46 id: 1465e56711 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ガナッシュs2さん» バタバタしておりお返事滞ってしまいました◯¬ 寝れそうになく読みたいと思い再び読みに来ました！しかもハート押せます。キタコレ！！となっております (2022年10月10日 23時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - トキさん» 番外編も気に入っていただけてよかったです！！！せっかくの異形夢主が人間に戻っちゃったので、番外編で獣ver再登場してもらいましたｗ (2022年9月25日 0時) (レス) id: 1465e56711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ガナッシュs2 | 作成日時：2022年8月3日 17時
