番外編 ｰ02ｰ ページ10
もう怖がることもないよ、2人でいればいい
「…二度と、二度と離れたくないと思った」
約束しようよ
指切りして、一緒ねと
「苦しい時も、悲しい時も、楽しい時も、」
月に2人の誓いを捧げましょう
「思い出すのは、思うのは、いつも棗くんの事だった」
別れた道の途中、戻りたくなった
「あたし、ずっと棗くんと一緒にいたいよっ、」
貴方の影を探した
「不安だし、怖いし、苦しい事も沢山あったけど、」
もうどこにも行かないから、やっぱり2人がいい
「それでも、あたしは…」
もう不安にさせないから、やっぱり2人がいい
「あたしは、棗くんと一緒にいる事を選びたい、」
こんなに素直な私がいるのです
「…ねえ、棗くん…」
不思議なほどに、愛しさが込み上げてく
目と目が合えば、言葉はいらなかった
「もし、もしも、」
いつか別々の夜空に還ることを知っているから
愛しさが増すのでしょう
「あたしがいなくなったら、棗くんはどうする？」
たとえこの先、離れ離れになって
お前が俺の知らない場所に行ってしまっても
「バーカ。泣きそうな顔してんじゃねえよ」
「棗…っ」
「A」
涙を堪えた女の人の声と、優しくて温かい男の人の声が頭に直接響いた。
「……な、つ…め、」
気づいたら、棗くんの名前を呼んでいた。あの女の人が呼んでいたように。
「…っ、あっ、ごめなさっ、棗くん、」
自分の失態に気づいて、棗くんから離れて謝ろうとしたのに出来なかった。
「…それでいい、直すな…棗でいい、」
再び強い力で手首を引き寄せられて、棗くんの腕の中にいたから。
「呼べ、俺の名前」
「……なつ、めっ、」
「…もっと、」
「…棗っ、」
安心する、棗くんの、棗の温もり。
あたし、今、とっても幸せ、本当に幸せ………
「A、もし、会いたくなったら俺を呼べ。不安な夜はいつでも来い、必ずそばにいてやる」
「棗も、棗も溜め込む前にあたしの所に来て欲しいっ、凄く心配だから」
「…ああ、約束する」
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未来(プロフ) - 感想ありがとうございます！完結までまだまだ先は長いですが精進して参りますのでよろしくお願い致します。 (9月5日 19時) (
レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃ(プロフ) - 更新待ってました！これからも楽しみにしているので頑張ってください！ (9月5日 8時) (レス) id: 7447c314b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未来 | 作成日時：2023年7月24日 10時
