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「(何で…)」



「棗君てば、ここ最近、
おイタな行動目立ちすぎなんだよ──、おバカさん‪☆
だからこんな事になっちゃうんだよ?」



「(何で危険能力系(こいつら)がここに……)」



「おい。こいつ自分の置かれてる状況、分かってね──みたいだぞ」



「まあ、棗君のお仕事は外ばっかだから、いまいちピンとこないのかもね〰︎︎‪☆」



「お前の最近の行動が目にあまるということで、あの方(・・・)から俺達にお前に対する制裁命令が下っている」



「(制裁命令………っ)」





八雲は淡々と告げた。制裁命令という単語に、棗は目を見開くしかない。





「お前は花姫殿地下(ここ)が何なのか、いまいちよく分かってないようだが。

俺達、懲罰部隊にとってここは、上からの命令で生徒や外部者への処罰を実行する、仕事場的な場所だ。

どういう考えで、お前がここまで来たかは知らないが」



「!、(そんなはず…っ)」





危険能力系の仕事場的な場所だと、そんな馬鹿な。
見立てが間違っていたと言うのか。


動揺を隠せないでいる棗に追い討ちをかけるように背後から声が響いた。





「何を勘違いしたか、まんまとここまで………

お前が自らここに足を踏み入れるような私の不信を更にあおるバカなマネに走らなければ、今回の件は見逃してやってもと思ったが…」





背後に目を向けると、そこにはペルソナがいた。彼は不気味な笑みを携えて、のばらを抱き締めている。





「残念だったな、棗」


「ペルソナ…っ、」



さも楽しげな嘲笑が口元を掠めて、残念そうな雰囲気は微塵も感じ取れなかった。


もしやこれは仕組まれていた事なのでは、と感じた棗は苛立ちに任せ、ペルソナに掴みかかる。





「葵は、葵はここにいるんだろうっ!葵をどこに、!」





胸ぐらを掴んでいた両手が、彼のアリスによって激痛が走り、咄嗟に離した。


その一瞬の判断のお陰で手が腐ることはなかったが、暫くは使い物にならないだろう。





「……のばらが起きる」


「………、」





…棗君、逃げて……



──でないと、



でないと、棗君は──






棗の手を払いのけたペルソナは意に介する様子もない。何かを感じ取った彼は、佇む3人の生徒を見据える。





「侵入者が4…いや、5人…
ルイ、颯、八雲。一人で5人………やれるな?」





……っ!


まさか、あいつら……っ


俺を追ってここまで……っ!?


バカやろう……っ

499→←497・中等部編 花姫殿地下



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作者名:未来 | 作成日時:2023年3月24日 23時

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