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お兄ちゃん、葵の“お守”知らない?
お兄ちゃんの瞳みたいな赤い石なの…
ずっと手に握っていたはずなのに
だんだん小さくなって
まるで、葵の手の中で
きえてしまったみたいになくなったなの…
どこにいったのかな…葵のお守………
赤い石...？
「ルーちゃんっ、葵のお見舞いにきてくれたの！？」
学校の帰り、棗の家に着いた。流架がお見舞いに来ると勢いよく布団から起き上がった葵。
「うれしい〜〜〜〜っ！お父さんもいなくて、葵１人ですごくさみしかったの──っっ！」
「ねてろっつーの。うっせー病人だな」
「だからあの...ケンカしないで？」
棗は林檎のように赤い葵の額を小突いた。
「(よかった........葵ちゃん、思ったより元気そうだ...
でもやっぱり体はつらそうだけど...)」
何も言わずに立ち上がって外へと向かった棗。
「あれ、お兄ちゃんどこいくの〜」
「ああ。大丈夫だよ葵ちゃん。
棗はすぐ帰ってくるから」
「ルカに頼みがあるんだ。
俺が留守の間、葵のそばについててやってほしい。
具合が悪くなってから
あいつ、やたらと不安がるようになって」
お兄ちゃん、お願い。葵を1人にしないで。
ずっと葵のそばにいてね...
「似たような赤い石でも見つけてやったら、きっと怖い夢もみなくなって、少しでも元気がでるかもしれない。
赤い石を探しに行ってくる…」
「思い出したっ！」
「え、何すかいきなり」
同時刻、同地域に居た学園スカウト組の鳴海は車の中で声を上げた。
「あの日...
「ああ、あれ...」
「あれは確か…学園の研究機関が試作品として以前発表してた“
「え...」
「
いやな胸さわぎがしてた.....
あの時、あの男の不敵な笑み...
「何で...そんなもの、あいつが今...どういう事です？」
まさかあの男、あの日あの石を...
その可能性を見出した鳴海は焦り、急ぎで車を日向家に向かわせた。
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作者名：未来 | 作成日時：2023年3月24日 23時
