星々の輝き、祈り。11【学園アリス】 (ページ39)

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「いたいた────♡
３人そろって発見！」

「｢｢！？｣｣」

いきなり聞こえた大きい声。その声に反応した３人は、学校の周りに設置されている柵の方へ振り返って見る。そこには、柵をよじ登っている金髪の人がいた。

「昨日はルカ君のママに門前払いくっちゃって。
君とろくすっぽ話せなかったから、学校(ここ)ならつかまると思って」

「ちょ…鳴海先生！
まずいですって、変質者に間違われますよ」

金髪の人は柵に座ると、３人に手を振る。

「こんにちは♡将来、君のアリス学園での担任になるであろう、鳴海先生で──す♡改めて、はじめまして乃木流架君♡」

な…何この人…っ

妙に語尾にハートをつけて、一方的に話しているアリス学園の教師に一瞬、目が点になった。

「そしてお噂はかねがね、日向棗君、葵ちゃん」

あ…昨日の……っ、へんな教師……っ

次の瞬間、学園の教師が居た場所でどっかーんと爆発が起きた。彼は呆気なく吹っ飛ばされる。

「お兄ちゃんっっ！あの人何もしてないのにーっ！
アリスつかった──！！」

「何か存在がムカついた。ヘンタイはとりあえず消す」

「鳴海先生──っ？！言わんこっちゃねーよ！」

柵が爆発したのは言わずもがな、棗のアリスである。

「日向棗君……なるほど〜…
確かにやっかいな子だなあ♡やっちゃっていい？アレ」

「…まあいいですけど。返り討ちにあうのがオチですよ」

爆発をその身で受けた鳴海はボロボロな姿で青筋を浮かべて笑っていた。

それも束の間、爆発の音を聞き付けた流架のＳＰや教師がゾロゾロと集まってきてしまう。

「ルカぼっちゃん！！何事ですっ」

「このあたりでいきなり爆発が………っ」

「そこの４人、何があった！？」

「お兄ちゃん…」

周囲のただならぬ雰囲気に葵は冷や汗を流しながら、棗を呼ぶ。当の棗はずっと黙っている。

「おい、君は、この間のこの辺で謎の不審火騒動の時、たしか…」

「みんながみんな、お前みたく
この力をいい風にとらえる奴ばかりじゃ…」

「おい、あの２人最近うろついてるアリス学園の…っ」

「げっ」

「！？、あんたの勝手な行動のせいでっ」

「葵もお兄ちゃんの事、守りたい」

あ…

「あ、待ちなさいっ！」

流架は大人に問い詰められる棗や葵の手を引き、その場から逃げ出すよう促しながら走った。