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「(なにこれ…っ、何この状況…っ)」
「ルイの最推しって影先輩だったんだ…」
目の前で繰り広げられている状況に困惑している蜜柑。璃音は呆れていた。
完全に蚊帳の外だ。かなり意味は違うけど、２人だけの世界とかそういうやつになっている。
「ほ…蛍…これは一体…」
目の前でそんな謎のバトルが繰り広げられて困り果てた蜜柑は隣の蛍に助けを求める。
すると、蛍は思い出したかのように口を開いた。
「…そういえば、翼先輩が前に話していた罰則印の話。
「これは“罰則印”だよ。
まあ、簡単に言えば軽い“呪い”だな。
学園にはそーゆーのを司るやっかいな奴がいるんだよ。
この印はそいつにしか消せないし、そいつ次第で激痛を走らせる事も…」
「(あ…まさか……
翼くんの罰則印って、この人が付けた呪い？)」
Aはかつて翼が話してくれた罰則印の話を思い出した。
「正解。先輩の
だから影先輩、早く逃げたほうがいいのに、」
「え…」
その時、ちっと鋭い舌打ちが響いた。
颯に続き、瑠衣までもが何をしに来たのか問い掛けたくなるほどのどこかコントじみた空気が呆気なく壊れる。
先程まではキラキラと輝かせて翼を見つめていた目が、剣呑な眼差しに様変わりし、ぞくりと背筋が粟立く。
「照れ屋すぎて、こまっちゃう☆｣
「…っ！」
逃げ続ける翼に手こずった瑠衣は奥の手を使った。翼の罰則印に激痛を走らせたのだ。
「翼くんっ！！」
あまりの激痛に耐えられず、左頬を押さえて踞る翼の元にに駆け寄るA達。
“──その印はそいつ次第で激痛を走らせることも…”
「大丈、ぶ…」
そこに、ここぞとばかりに近付く影が射す。
見上げると前方から、獣のように目を光らせた瑠衣が翼に迫るように高く飛び上がってきたのだ。
「狙った獲物は逃さない〜〜…」
「せんぱ……っ」
目が本気すぎて、金縛りにあったようにそこから身動き取れない。もうダメかと思ったその時、蛍がバカン砲を構えた。
バカンッ、バカンッ…バカンッ！！
耳に馴染んだ音が響いた。蛍は瑠衣の顔面にバカン砲を向けて乱射した。
「え…」
瑠衣のマウスピースが外れても、何発もバカン砲を食らわせて距離を取らせる蛍。
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作者名：未来 | 作成日時：2023年3月24日 23時
