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トイレに行く暇もないくらい忙しいアナタ!「これでモレナ〜イ」いう、体内水分コントロール錠。
お風呂に入る暇もない忙しいアナタへ「肌洗浄スプレーツルックリン」
蛍はセントラルタウンで闇購入してまちた☆
「3人分しかなかったの、可愛い子は崖から落とす。
ところで、ねえ…」
「しますします。ハイ、なんとかしてみせます!」」
下僕となった翼の肩に手を置いて、真っ黒い笑顔を浮かべる蛍。
「あ!そうそうナル先生。蜜柑やA、蛍さんの
冷や汗を浮かべながら問う翼だが、鳴海の返事は曖昧なものだ。
「それなんだけどねえ──ま、僕の方から中等部校長に事の次第を説明するのは別にいいんだけど。
さっきも言った通り、中等部校長のいらっしゃる所は、すべて男性禁制って話だし。
ルカ君や棗君がくっついたままの状態で新年会参加っていうのは、難しいんじゃないかなあ」
「そこを何とか!先生!!プリ──ズ!」
「やーそう言われても……やるだけの事はやるけど…」
特権の話を聞いてから花園会に行く気になっている蛍はバカン砲を持った手で翼の頬をペチペチと叩いた。翼の目から涙が流れ落ちる。
「わいの…わいの命がかかっとる予感がひしひしするんやっっ」
「まあ…運は天命にまかせてみようよ!」
そして鳴海は必死にお願いする翼に、素っ気ない返事をしたのであった。
淡い青のベールに包まれる満月の光に照らされた世界。その光りが届かぬ屋敷の奥、その一室の御簾の向こうに佇む一つの影。
「姫様、招待状を出した初等部生徒の担当教諭からこのような報せが………」
「………」
仮面で顔を隠した男が中等部に届いた一通の手紙を差し出した。姫様と呼ばれる女性は受け取った手紙を読み、その美しい顔を忌々しげに歪めた。
「まあ、奇遇だこと……
あなたのような方が居合わせた時に、このような報せがくるなんて」
その様すら彼女を引き立てるものでしかないが、この場にそれを称える者はいない。
「あなたの来訪といい、このような報せといい、今年は新年早々憂鬱な事が続くこと…」
彼女の視線は御簾の向こうに佇む男へと戻す。男は僅かに口角を上げた。
「では、姫様。お返事はどのように…?」
御簾を隔てた2人の間に訪れた静寂、表情を仮面の下に隠して静かに彼女を見据える男、ペルソナが破った。
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未来(プロフ) - てあさん» 嬉しいお言葉、ご愛読いただきありがとうございます。 (2023年3月24日 22時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
てあ(プロフ) - すごく面白くて大好きです。 (2023年3月24日 3時) (レス) @page50 id: 0608e9eaca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未来 | 作成日時:2023年1月11日 19時