お茶会 ページ7
「へえ。生贄ねぇ」
彼とここについてのルールやゲームについて教わったあと、自分の情報をあかすと彼は興味深そうに言葉を反復する。
「なんで生贄なんだろうね。ハンターらしくない」
「たしかにどちらかと言えば狩られるがわとして捉えられるな」
「ああそうだ。俺は既に死んでいるんだが、生き返る方法を知らないか。俺には家を継ぐ大事な役割があるんだ。」
「おや。君はここから出られると思っているのかい」
その言葉に1つの可能性が浮かぶ。門に手をつけていないのに誘導された体。神話生物。そして彼のこの意味深な発言。
もしかして俺はこの空間に囚われてしまったのではないか？
「……まさか。ここからは出られないなんてことを言うんじゃないだろうな」
「ご名答。ここからは出ることが出来ないよ。それどころか門に触ることすら出来ない。人外組は自由に行き来出来るみたいだけどね。さながらここは鳥籠さ。」
思わず重いため息が溢れる。
ここから出られないとなると、俺の家は潰れてしまう。それは困る。なぜなら俺の家系の商業は街を支えている基盤だ。あそこが潰れれば街はひとたまりもないだろう。
「まあどうしても出たいならここで勝利を勝ち取ることだ。」
おそらく先程言っていた褒美のことだろう。
本当に面倒くさい事になった。どうしてこうも自分は不運体質なのだろう。
「とりあえず1度ゲームをしたらどうだい。あれは気晴らしになる」
「馬鹿言え俺は元人間だ。罪悪感で殺される」
「僕だって人間だったさ。ああそうか。君は自分からきたくてここには来たわけじゃ無かったね」
殺伐としたゲームをやるくらいなら。誰かを苦しめるならいっそ。
そうは思うが、ここにいる数十人と街の数百人を天秤にかけると街の方が断然重いのだ。つまりゲームをやることは絶対事項。勝つことも条件に含めるとそう易々と出来ることではない。
「はあ……さながら山羊を追って来たアリスだな。いや、山羊に食われたが正解か」
「面白い表現じゃないか。今度それで本でも書いたらどうだい？」
「不謹慎にも程がある」
それからここにいるハンターについて聞いたところ、やはり神話的存在が2名程参加しているようだ。
出入り可能と言っていたので恐らく暇潰しだろう。奴らからしたらゲームなんてお人形遊び同然なのだ。自分がサバイバーでなくて良かったと心から思う。
その後軽く礼を告げ、ジョゼフに自室を案内してもらった。
明日が来るのが非常に憂鬱だ
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ゼロ(プロフ) - なんかクトゥルフ？とかわからないけど読んでみたら面白かったです！ (2020年6月21日 23時) (
レス) id: c3efaf6a5b (このIDを非表示/違反報告)
外国製烏(プロフ) - 月さん» ありがとうございます！光栄です！ (2019年6月1日 13時) (レス) id: 19489dbd8a (このIDを非表示/違反報告)
月 - 面白いですね！ (2019年5月31日 19時) (レス) id: 235ab58054 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：外国製烏 | 作成日時：2019年5月24日 18時
