検索窓
今日:5 hit、昨日:9 hit、合計:14,322 hit

夕暮れ色の背中 ページ4

学校の授業中、私はずっとソワソワしていた。

だって、自分の好きな人に一緒に帰ろうって誘われたんだよ!

そりゃ、ソワソワするよ。

だから、今日は授業に集中できていない。

まぁ、全部分かるからいいんだけどね。

「立花さん、自分の考えを発表してください。」

突然指名されてびっくりした。

「えっ、何ですか?」

私の返答に皆が爆笑した。

「ちゃんと授業を聞いていてくださいね。」

うわぁ〜、恥ずかしいっ!

二度と同じことを繰り返すまいと、その後はきちんと授業を聞いていた。

帰りの会が終わって、早歩きをして昇降口に向かった。

廊下は走っちゃダメだからね。

昇降口には、もう若武君が居た。

「ごめん、待たせた?」

若武君は優しい顔だった。

「全然待ってないよ。行こっか」

私たちは駅に向かって歩き出した。

少し歩いたところで、若武君が突然立ち止まった。

「駅まで走ってみない?」

私は立ち止まって考えた。

走るのはいいんだけど、なんで走るの?

すると、若武君は私の手を引っ張って走り出しながら言った。

「気持ちいいから、ほら、行こ」

ちょ、ちょっと、手、手!

私はされるがままに走り出した。

「え、ちょっと、待ってよー!」

若武君は運動神経が学年で一番良いらしい。

さすがに、追いつけない。

「ほら、頑張って!」

若武君に励まされて私は最大限の力を発揮した。

疲れて、足が重くなってきた。

「結構、足速いじゃん」

あともう少し。

「マジな顔してるね〜」

それで私たちは笑いながら走った。

でも、やっぱり最後は若武君がスパートをかけた。

「じゃ、お先にー!」

速いよぉぉ!

若武君の背中は夕暮れ色に染まっていた。

いつもの帰り道で→←心の中で動いたものは



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
設定タグ:探偵チームKZ事件ノート , アーヤ×若武 , 若武和臣   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

リンゴバナナ(プロフ) - 穂乃花さん» 読んでいただき、ありがとうございます!これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします! (2020年3月22日 2時) (レス) id: 475568ed92 (このIDを非表示/違反報告)
穂乃花 - 完結おめでとうございます! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 3a39613abc (このIDを非表示/違反報告)
リンゴバナナ(プロフ) - ももりんごさん» ありがとうございますっ!これからも更新頑張ります! (2020年1月5日 18時) (レス) id: 475568ed92 (このIDを非表示/違反報告)
ももりんご - めっちゃ面白かったです( ^ω^)更新楽しみにしています。 (2020年1月3日 19時) (レス) id: d051f51274 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴバナナ(プロフ) - ひなたさん» コメントありがとうございます!応援ありがとうございます! (2019年12月25日 20時) (レス) id: 475568ed92 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リンゴバナナ | 作成日時:2019年12月20日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。