20話 夏に言われぬもの（3） ページ4
こんなんでめげてたまるものか。
ちゃんと、私が由竹兄さんの妹だって打ち明けるまでは・・・。
A『振り向かせてみせますよ』
尾形様は小さな笑みを浮かべた。
尾形「母上もそれくらいの図太さがあればな・・・」
A『・・・・母上？』
尾形「なんでもねぇよ」
そういって尾形様は自分の頭を撫でた。
私はその様子を見てようやく気づいた。
尾形様は、不器用な優しさでカツを入れてくれたんだ。
A『・・・尾形様のこと見直しました』
尾形「はあ？なんだよ急に」
A『いえいえこっちの話ですよ』
尾形「チッ 意味わからん」
尾形様は舌打ちをして見せたけど、ちっとも嫌そうでは無かった。
それが可笑しくて、私は笑った。
アシﾘパ「ぎゃー」
突然、アシﾘパちゃんが叫び声をあげた。
途端に、物凄い速さで私と尾形様の間を走り抜けていった。
私達の目の前には大きな蛇が居た。
尾形「ボサっとするな！」
尾形様が私の腕を掴むと駆け出した。
A『あれは・・・・？』
杉元.白石「「サｸソモアイェﾌﾟだ」」
全く話を聞いてなかったので後々アシﾘパちゃんから教えてもらった。
アイヌ語で【夏に言われぬもの】という意味がつけられた大蛇。
胴体は俵のように太くその姿を見たものは悪臭で髪が抜け落ち全身が腫れ上がると言われているらしい。
ちなみに、先程アシﾘパちゃんを二人がからかっていたのは、口笛を吹いたとき必死に止めようとするアシﾘパちゃんの姿が年相応で可愛らしかったからだそうだ。
尾形様に小突かれて何となく腹が立ったので度付き返した。
ーー
アシﾘパ「アマニュウだ。樺太ではこの草を蛇が嫌うと言われてるので帯や襟に挟んだり手にこすりつけたりする」
「滝吉もホラ」
アシﾘパちゃんは大量にアマニュウという名の草を体につけた。
私にも差し出してきたけど、正直匂いがキツい。
A『・・・有り難く使わせていただきますね』
好意は無碍にするものではないので、使うけど、匂いが・・・・。
尾形「滝吉臭ぇ」
ニヤニヤしながら言うあたり本当にこの人はいい性格をしている。
A『・・・・それは失礼致しました』
手にアマニュウをこすりつけると尾形様の外套で拭いてやった。
尾形「あ！？何すんだテメェ」
A『同じ匂いがすれば気にならないでしょう？』
杉元さんが止めに入るまで私と尾形様は睨み合っていた。
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よいよいの宵さん(プロフ) - ありがとうございます！早速見に行ってきます！ (2022年9月3日 1時) (
レス) id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
白文鳥【元】(プロフ) - よいよいの宵さんさん» 有り難う御座います🥺🙏【白文鳥∧( 'Θ' )∧】で出てくると思われます･･･【不屈の羽】という作品はpixivで全話投稿済みです！ (2022年9月2日 23時) (レス) id: 1bc2ea2efe (このIDを非表示/違反報告)
よいよいの宵さん(プロフ) - pixivも見に行こうと思うんですが名前はなんですか？教えてくださると嬉しいです！色々と把握しました！ (2022年9月2日 23時) (レス) id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
白文鳥【元】(プロフ) - よいよいの宵さんさん» 嬉しいお言葉を有り難う御座います！垢が切り離されてしまったためここでの創作は卒業致しました😭💦pixivで現在活動を再開しております。カラコエも時間を見つけ書き直す予定です。そちらで是非また読んでくださると嬉しいです！ (2022年9月2日 22時) (レス) id: 1bc2ea2efe (このIDを非表示/違反報告)
よいよいの宵さん(プロフ) - 楽しみに待ってます！！白石落ちが少なくてこんな作品探してました！更新頑張ってください！！待ってます！！ (2022年8月26日 17時) (レス) @page19 id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白文鳥 | 作成日時：2021年3月7日 11時
